今週の日曜日は、京都競馬場でエリザベス女王杯(GI・芝2200m)が行われます。
11年以降に京都芝2200mで開催されたエリザベス女王杯(計10レース)では、前走でGII以上に出走していた馬が10勝2着9回3着9回と圧倒しています。前走でGIと同格かそれに近いレベルのレースを経験していることが、エリザベス女王杯で好走するためのひとつの条件と言えそうです。
前走でGIII以下だった馬は2着1回3着1回と苦戦しています。GI・GIIとGIII以下ではメンバーやレースのレベル差が激しく、当然ながら道中の流れもタフになります。前走でGIII以下のレースに使われている馬は、前回との違いに戸惑い力を出し切れないケースが多いのではないかと思われます。
前走GIII以下の馬でもノーチャンスではありませんが、中心視するのはやはり前走GII、GIに出走していた馬にする方が良さそうです。過去の傾向からも前走GIII以下の馬については、軸馬としてではなく相手候補として考えた方が無難かもしれません。
ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。
【条件】
前走GIII以下に出走し2番人気以下
[0-0-0-43]複勝率0%
該当馬:エリカヴィータ、キミノナハマリア、ゴールドエクリプス、シンリョクカ、スタニングローズ、ピースオブザライフ、ラヴェル
(過去の該当馬:18年ノームコア2番人気5着)
※特に言及のない限り、データは11年以降に京都芝2200mで開催されたエリザベス女王杯(計10レース)を対象にしています。
上位人気が予想されるスタニングローズが該当しました。
前走でGIII以下から馬券に絡んだのは2頭。この2頭はどちらも前走で1番人気の支持を集めていました。前走で高い支持を集めるのは近況の優れた点があると言えますし、勢いもある馬だと考えられます。前走がGIII以下だった馬については、近況の好調さが好走するためのカギになるのではないでしょうか。
該当馬に挙げたスタニングローズの前走はGIIIのクイーンSで9番人気の出走となっています。前走で1番人気の支持を得られていませんので、過去傾向を踏まえると人気に応えられないシーンも十分に考えられます。
スタニングローズは22年の秋華賞を勝利しており実績は申し分ありません。しかし、秋華賞後の6戦は全て負けており、3着以内にすら入っていません。近況の成績から不振に陥っている可能性は否定できませんし、秋華賞を勝った時のようなパフォーマンスは期待できないかもしれません。
牝馬は一度スランプに陥ると、その期間が長くなる傾向にあります。最悪の場合は全盛期の走りを取り戻せないまま引退を迎えることもあります。スタニングローズがそのような状況にあるとは断言できませんが、近況の内容から積極的に手を出す理由に欠けますし、配当妙味も薄いとなれば本馬の評価を落として考えるのも必要なのではないでしょうか。
重賞レースの参考に、是非お役立てください。