ヤマハ発動機、インドのZ世代取り込み=スポーツバイク、都市部の若者に

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2024年11月10日 09:01  時事通信社

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時事通信社

ヤマハ発動機のスポーツバイクに乗るスカンダ・ジェイさん(中央)ら=10月23日、インド・チェンナイ市
 世界最大の二輪車市場のインドで、ヤマハ発動機は1990年代半ば以降生まれの「Z世代」に照準を定め、スポーツバイクの販売を拡大させている。14億人超が暮らす同国でのバイク需要は旺盛で、安価な製品に強みを持つ現地メーカーのシェアが高い。ヤマハ発は、デザイン性に優れたスポーツバイクを主軸とする戦略で差別化を図り、若者需要を開拓している。

 インド国内のZ世代に向け、スポーティーな外観に加え、ホイールに色を付けるなど工夫を凝らした総排気量150cc以上のバイクを売り込む。価格は1台当たり10万ルピー(約18万円)以上。インドで普及する6万〜9万ルピー(約10万〜16万円)のバイクより高価だが、都市部で増加している、所得水準の「上位中間層」を主要顧客とする。

 10月に取材に応じたヤマハ・モーター・インディア・グループの知花栄進会長は「18〜25歳の若者が憧れる二輪車を売る」と強調。ヤマハ発のスポーツバイクは80〜90年代に「大変なブームだった」といい、今でもそのイメージが根付いているという。実際にヤマハ発のスポーツバイクに乗るスカンダ・ジェイさん(22)は「ヤマハのバイクに乗るのが夢だった。品質に見合った価格だ」と語る。

 二輪車総需要が年間1700万台を超えるインドでは、生活の足になる125cc以下の安価なバイクが人気。「ヒーロー」や「TVS」などの地場ブランドが5割以上のシェアを握るが、日系ではホンダが存在感を発揮している。とりわけ2001年に発売した「Activa(アクティバ)」は、手ごろな価格設定や燃費性能、走りやすさを武器に年間販売台数100万台超の定番スクーターとなっている。

 ヤマハ発も17年までは地方都市のファミリー層に売り込んでいたが、地場大手の販売網などに阻まれ、「うまくいかなかった」(知花氏)。18年に都市部の若者にアピールして、差別化を図る戦略に転換した。

 ヤマハ発のインド国内でのシェアは4%程度ながら、戦略転換後には販売単価が上昇し、23年の営業利益は17年比で20倍以上に増加。販売店もヤマハ発のレーシングチームのイメージカラーである青色を基調とした新店舗に刷新。現在の400店から27年までに900店に増やす予定だ。 

多くの二輪車が走るインドの市街地=10月23日、インド・チェンナイ市
多くの二輪車が走るインドの市街地=10月23日、インド・チェンナイ市


ヤマハ発動機の販売店に並ぶスポーツバイク=10月23日、インド・チェンナイ市
ヤマハ発動機の販売店に並ぶスポーツバイク=10月23日、インド・チェンナイ市

このニュースに関するつぶやき

  • ブッコミに出てきたようなでかい丸ライトが真ん中についてるバイク乗りたいが、アメ車や高級バイクでしか見なくなったなあ···
    • イイネ!5
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