11月24日(日)に東京競馬場で行われる第44回ジャパンカップ(3歳上、GI、芝2400m)。今年は外国調教馬が多数参戦を表明しており、競馬界では大きな盛り上がりを見せている。そんな国内外のトップホースたちが一堂に会す大一番を目前に控えるなか、当記事では一般的な予想ファクターとは異なった視点からジャパンCを紐解いていく。今回は、20年ぶりに発行された新紙幣とジャパンCの関係性を調べてみた。
過去43回行われたジャパンCのなかで、同一年に新紙幣が発行された年は1984年、2000年、2004年の計3回。84年には一万円札に福沢諭吉、五千円札に新渡戸稲造、千円札に夏目漱石がそれぞれ登場し、00年には西暦2000年と同年開催の九州・沖縄サミットを記念して二千円札を発行。さらに04年は五千円札が樋口一葉、千円札が野口英世に変わった。それぞれの年のジャパンC勝ち馬を見てみると。
【新紙幣発行年のジャパンC】
1984年:カツラギエース(牡4、栗東・土門一美厩舎)/西浦勝一騎手
2000年:テイエムオペラオー(牡4、栗東・岩元市三厩舎)/和田竜二騎手
2004年:ゼンノロブロイ(牡4、美浦・藤沢和雄厩舎)/O.ペリエ騎手
※現在の馬齢表記に換算
上記をご覧になってお気づきの方も多いのではないだろうか。「新紙幣が発行された年のジャパンCは4歳の牡馬」が勝利しているのだ。また、上記の3人の騎手はそれぞれ「ジャパンC初制覇」だったという点も付け加えたい。この類のデータにおいて100%という数値が出ることはあまりないこと。予想の際も無視することはできないデータと言えるのではないだろうか。
では今年、このデータに当てはまる人馬はどれだけいるのだろうか。特別登録時点では以下の3頭。
・ソールオリエンス(美浦・手塚貴久厩舎)/横山武史騎手
・ドゥレッツァ(美浦・尾関知人厩舎)/未定
・ファンタスティックムーン(独・S.シュタインベルク厩舎)/R.ピーヒュレク騎手
※騎手はnetkeiba独自の想定で、確定情報ではありません。
それぞれトップホースと呼べる馬たちだが、強豪ひしめく今年のジャパンCにおいては人気上位とまでは推されないことも予想される。とはいえ彼らもG1馬であり、実力十分なことから楽しみな存在といえよう。
今年、一万円新紙幣のデザインに採用された渋沢栄一は、競馬の神様として親しまれた大川慶次郎氏の曾祖父。そんな切っても切れない関係の「競馬と紙幣」を予想の参考にし、懐に“諭吉”から代替わりの“栄一”を迎え入れたいものだ。国内外の最強馬決定戦でを先頭でゴールするのはどの馬か。24日の15時40分、戦いの火ぶたが切られる。