京都・坂本龍馬終焉の地にジャンカラ 「歌うぜよ」とスタッフに誘われ店内を見廻り

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2024年11月15日 06:40  まいどなニュース

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「歌うぜよ」と書いたボードを持って呼びかけるジャンカラ京都河原町近江屋店の店員(京都市中京区河原町蛸薬師下ル)

 慶応3(1867)年11月15日、坂本龍馬が暗殺された。150年余りが経過した2024年8月、京都市中京区に1軒のカラオケ店が新たにオープンした。「ジャンカラ京都河原町近江屋店」。名前の通り、龍馬が暗殺された「近江屋」の跡地に建つカラオケ店だ。店内には「近江屋ルーム」もあるという。どんな店なのか。京都見廻組よろしく店に立ち入り、取材した。

【写真】ちゃぶ台と床の間のある「近江屋ルーム」。はめ込み障子には龍馬の姿が浮かぶ

 河原町通蛸薬師下ルを歩いていると「坂本龍馬・中岡慎太郎遭難之地」の石碑がある。そのそばに黒紋付きを来た男性が立っていた。胸には「組み合い角に桔梗(ききょう)紋」。坂本龍馬の家紋だ。手に「歌うぜよ」と書かれたボードを持って「カラオケいかがぜよ」と呼びかけている。

 ジャンカラ京都河原町近江屋店は今年8月下旬にオープンした。運営するTOAI(中京区)によると、全30室あるという。店員は「龍馬がしゃべりそうな土佐弁」で接客する。「ようきんしゃった」「のんびりしとおせ」と歓迎し、カラオケで高得点が出た際には「おめでとうぜよ」と言う。

 1階は6部屋あるほか「からおけ処(どころ)龍馬」の看板が掲げられている一角があり、14席のオープンカウンター形式となっている。オープンカウンターは最近人気で朝の時間帯は満席となることもあるという。ちなみに壁には龍馬が差していたという刀の模造もあり、手にして「龍馬気分」を味わうこともできる。

 2階は「近江屋」の内部をテーマにし10室、3階は海援隊を組織した龍馬にちなみ船内をイメージしたデザインとなっており14室ある。ちなみに階段には龍馬を襲おうとする、幕吏のイラストが描かれている。

 2階の奥には「近江屋ルーム」がある。引き戸を開けると、畳の3畳間が広がる。中央にはちゃぶ台が置かれており、床の間も備えている。はめ込みの障子には龍馬に斬りかからんとする刺客の影絵が映る。部屋の入り口には本棚もあり司馬遼太郎の歴史小説「竜馬がゆく」や漫画「お〜い!竜馬」などが並ぶ。カラオケをする以外にも本を読んで龍馬気分に浸るのも良さそうだ。

 ちなみに2階にはいろりルームもあるという。自在かぎが備えられており、壁には編みがさも。こちらは身を潜める龍馬の気分を味わえそうだ。なお、火気厳禁なのでいろりも実際には火が付かない。

 暗殺直前、坂本龍馬は中岡慎太郎と近江屋でシャモ鍋をつつこうとしていたと言われる。そうしたゆかりにちなみ、この店舗ではカラオケ店としては極めて珍しいフードメニュー「軍鶏(しゃも)すき鍋」を提供している。

 さて、オープン以降、お客さんの反応はどうなのか。TOAIの広報担当者は「好評で多くの方に利用していただいています。歴史ファンの人も多く、さらには外国人にも人気です」と話す。

 「歴史を知らない人にもぜひ来てもらいたい」とTOAIの担当者。日本政治も世界情勢も混迷を増す昨今。龍馬に思いをはせながらマイクを握るのもいいかも。ジャンカラ京都河原町近江屋店は24時間営業。定休日なし。

(まいどなニュース/京都新聞・浅井 佳穂)

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  • 殉難場所で絶唱か…。 奇妙な気分だけど、まぁ昔の話だから当然かもしれん。
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