洗濯乾燥機の乾燥時間が長いです。3時間を超えることもあるので、電気代が心配。衣類乾燥除湿機を買った方がお得ですか?

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2024年11月17日 10:30  Fav-Log by ITmedia

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パナソニック「ななめドラム洗濯乾燥機 NA-LX129DL-W」(出典:Amazon)/パナソニック「衣類乾燥除湿機 F-YHX200B-W」(出典:Amazon)

 気温が下がってきて、外干しした洗濯物が乾きにくい季節になってきました。こんなときは洗濯乾燥機を使うと便利ですが、乾燥時間が長いと電気代が心配……。そんな人も多いと思います。

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 洗濯乾燥機で衣類を乾燥すると、シワが残りやすいというデメリットもあります。そこで、衣類にシワが残りにくく、比較的電気代が安いイメージがある「衣類乾燥除湿機」の購入を検討する人もいるのではないでしょうか。

 そこでこの記事では、「ドラム式洗濯乾燥機(ヒートポンプ式)」で衣類を乾燥する場合と、「衣類乾燥除湿機」で衣類を乾燥する場合の電気代を比較します。また、どのようなケースだと「衣類乾燥除湿機を買った方がお得」になるのか、FPが回答します。

●洗濯乾燥機と衣類乾燥除湿機の電気代を比較

 さっそく、洗濯乾燥機の乾燥時の電気代と、衣類乾燥除湿機の電気代を比較してみましょう。

洗濯乾燥機の電気代

 まずは、洗濯乾燥機の電気代です。近年、洗濯乾燥機の主流になってきている「ドラム型ヒートポンプ式」の電気代を見てみます。

 1回あたりの電気代は、次の式で求めます。

・「消費電力量(Wh)」÷1000×「電気料金単価(円/kWh)」=1回あたりの電気代

 ここでは、パナソニックの「ななめドラム洗濯乾燥機 NA-LX129DL-W」(洗濯・脱水容量12kg、乾燥容量6kg)を例とします。

 製品仕様によると、洗濯乾燥時(標準乾燥モード)の消費電力量は、890Whとなっています。これは洗濯時の電気代68Whも含まれているので、乾燥だけの場合は822Whとなります。

・822Wh÷1000×31円/kWh=25.48

 1回あたりの電気代は約26円となりました。

衣類乾燥除湿機の電気代

 次に衣類乾燥除湿機の電気代です。同じくパナソニックの「衣類乾燥除湿機 F-YHX200B」を例とします。製品仕様によると、1回あたりの電気代の目安は、標準で12円となっています(1時間あたり10円、乾燥時間72分)。

 洗濯乾燥機の乾燥時の電気代は26円、衣類乾燥除湿機の電気代は12円なので、その差は14円となりました。

●衣類乾燥除湿機を買った方がお得になる分岐点とは?

 洗濯の頻度は各家庭さまざまですが、週に3回とした場合は、年間で2016円の差となります。衣類乾燥除湿機を購入するとなると、安いもので1万円程度、高いものでは10万円程度します。ここでは、Amazonの「除湿器」売れ筋ランキングで上位にランクインしている製品を参考に、2万円を基準にします。

 単純計算すると、およそ10年で2万円の差となるため、衣類乾燥除湿機を10年使い続ければ元が取れます。それ以降は衣類乾燥除湿機によって電気代が節約できます。

 さて、ここで問題なのが電化製品の寿命です。内閣府の「消費動向調査」によると、電化製品の平均使用年数は10年程度が多く、10年以上使うと故障のリスクが高くなります(出典:内閣府)。延々と使い続けられるものではないので、それ以降で必ず節約できるとは限りません。

●洗濯乾燥機の使用年数で決めよう

 現在使っている洗濯乾燥機が古いものであれば、思い切って買い替えると節約につながります。電化製品の省エネ性能は年々向上しているため、最新のものに買い替えるだけで大幅な省エネが見込めます。また、買い替えによってさらに電気代を安くしたいならば、乾燥機がついていない洗濯機を購入して洗濯機の代金を抑え、代わりに衣類乾燥除湿機を購入するのも1つの方法です。

 現在使っている洗濯乾燥機が最近購入したものであれば、乾燥時間が3時間を超えるというのは、フィルターが詰まっていたり、洗濯物を入れ過ぎていたりする可能性があります。改善できれば、そのまま洗濯乾燥機を使い続けた方がよいでしょう。電気代がかかるといっても、1回14円程度の差と考えれば、それほど気にならないのではないでしょうか。

 最後に、電気代以外のそれぞれのメリット・デメリットも考えましょう。洗濯乾燥機は何より、洗濯物を取り出して干すという手間がかからないのがメリットです。人によっては、電気代の多寡よりも重要ではないでしょうか。一方で、シワになりやすい、衣類が傷みやすいなどのデメリットがあります。

 衣類乾燥除湿機は、ハンガーなどに吊るして乾かすので、衣類がシワになりにくい、形崩れしにくいなどのメリットがあります。一方で、干す手間がかかる、部屋を占拠するなどのデメリットがあります。

 電気代の節約だけでなく、どの点を重要視するか、自身の生活スタイルも考慮して決めるとよいでしょう。

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