登壇したアレックス・ロドリゲス(中央)、糸井嘉男(左から4人目)、稲村亜美(左から5人目)
メジャーリーグ(MLB)で活躍したスーパースター、アレックス・ロドリゲス氏(A・ロッド)が来日し、11月16日、東京都内でトークショーを開催した。日本プロ野球の元強打者、糸井嘉男さんや野球ファンとして知られるタレントの稲村亜美さん、マレーシアのアイドルグループのKLP48が登壇した。
糸井さんが「昨日は興奮して寝られませんでした」と語り、稲村さんが「まさかアメリカのレジェンドに会えるとは」と話す中、A・ロッド氏が登場。来日は3回目で、1回目は1996年にMLBのオールスターチームとしてバリー・ボンズ氏、カル・リプケン氏らと、2回目の2004年にはニューヨーク・ヤンキースの一員として来日したという。「実はヤンキースの選手としての初ヒットは、東京で打ちました」と思い出を語った。
トークは早々に古巣ヤンキースとドジャースの対決となったワールドシリーズの話題へ。
日本時間朝9時に開始した試合を、平均1210万人の日本のファンが観戦したと発表されているが「とても驚きです。本当に素晴らしい。どれぐらい野球が人気なのか、どれぐらい大谷翔平選手、山本由伸選手が素晴らしいのか分かります」としつつ、「ヤンキース対ドジャースは、アメリカでも1981年以来の対戦。MLB最大のスターの2人、アーロン・ジャッジと大谷翔平がいた。勝ったのは大谷だった」と振り返った。
A・ロッド氏が在籍した2009年以来のシリーズ制覇を目指したヤンキースにとっては残念な結果になったが、「ベースボールでもビジネスでも、勝つのがどれだけ難しいかということです。ヤンキースはこの25年間に1回しかチャンピオンになっていない。09年は私のキャリアの最も素晴らしい瞬間。MVPは松井秀喜でした。チャンスをつかむにはベストを尽くさないといけない」と振り返った。
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今シーズン、ホームラン54本、130打点、59盗塁と記録づくめのシーズンを送った大谷選手について「シーズンがあと10日間ぐらいあったら、60本塁打、60盗塁までいけたかもしれない。集中力が本当にすごい」と称賛。「ただ、最後にケガをしてしまった。同じようにそれがもう少し早い時期に起きていたら、現在の記録にもたどり着かなかったかもしれない」と冷静に分析した。
それでも、「彼は唯一無二。ユニコーンです。信じられない」と伝説上の生き物をたとえに絶賛。「歴史的な選手3人、ロジャー・クレメンスのピッチング、バリー・ボンズの打撃、リッキー・ヘンダーソンの走塁を組み合わせたよう。日本の皆さんはもっとプライドを持っていい。アメリカの人たちも本当に大谷選手が大好きです」と賛辞を惜しまなかった。
A・ロッド氏はマリナーズ、レンジャーズ、ヤンキースで活躍した強打の内野手。2014年を除く22シーズンで通算2784試合に出場し、メジャー歴代5位の通算696本塁打を記録。通算打率2割9分5厘、3115安打、2086打点という成績を残した。現在は自身の投資会社を運営するほか、解説者としてメジャーリーグの中継に登場、またバスケットボールのミネソタ・ティンバーウルブズ、ミネソタ・リンクスのオーナーも務めている。
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