◆ 忸怩たるシーズン
DeNAの関根大気が18日、契約更改に臨み今季の推定6100万円から「約12.5パーセントマイナスでサインしました」と明かした。
プロ10年目の昨シーズンは、140試合出場で打率.261とキャリアハイをマークしたが、今年は一転79試合出場で打率.227、4打点と振るわず、ポストシーズンでも出場機会を得ることができなかったことに「本当にトライというか、いろんなことは挑戦しましたけど、結果を出せなかった」と渋い表情。
チームは26年ぶりの日本一となったことには「個人のところで言うと、やっぱ悔しかったですね。あの場面、まずベンチ入りができなかったですし」としたが「それは自己責任。自分がそれを導いてるだけ」と割り切った。
但し「そこ含めて、その経験をできたことが今は良かったと思っていて。以前17年の時はベンチに入らさせていただいて、一緒に喜んだり悔しがったりできました。でも今回はそうじゃない立場で日本シリーズを過ごさせてもらって、その時は僕はそっち側の人のことも考えてなかったですし、そういう選手は多くいる中で、その選手たちのところの心を知れたっていうところが僕にとってはすごく大きくて。そういうところまで考えられる、言葉をかけられる、そういう人間にならないといけないなってことを思った時間ではありました」と自身の成長を感じられたことを、ポジティブに捉えた。
25日には恒例となっているメキシコへ渡り武者修行を行うことも決定。昨年は首位打者獲得と活躍したが「タイミング含めて向こうのままでやると、間の部分でこちらだとちょっと早すぎたりした部分があったので。向こうではノーステップにしたんですけど、キャンプでは足をまた上げるようにしたりとか」とアジャストに苦労した面もあり「今回、向こうに行くときにはまたノーステップにしたりもしながら、今までとは違うバットの軌道の出し方とか、目の使い方とか、打席の時の顔の位置とか。全部やっていきたいですね」と昨年の反省を踏まえ、さらなるブラッシュアップを図るとした。
12年目のシーズンは「僕自身の価値を上げる1年にしたいですね。選手としてもですし、チームにとっても。僕ができることをやって自身の価値を上げる。ユニフォームも本当にいつ脱げって言われるかわからない年齢ですし立場ですので、そこに繋げられるように。必死にやっていきます」と誓った関根大気。武器の野球IDを磨き上げ、群雄割拠の外野手争いに勝ち抜いてみせる。
取材・文・写真:萩原孝弘