18日のスイス戦でスペイン代表デビューを果たしたCBアイトール・パレデス(アスレティック・ビルバオ)、MFパブロ・バリオス(アトレティコ・マドリード)、FWサムエル・オモロディオン(ポルト/ポルトガル)の3選手が、胸中を明かした。同日、スペイン紙『マルカ』が伝えている。
UEFAネーションズリーグ(UNL)・リーグAグループ4において、すでに決勝ラウンド進出を確定させているスペイン代表。18日の最終節スイス戦では、生まれ故郷カナリア諸島での“凱旋マッチ”となったMFペドリが外したPKを、同郷のFWジェレミ・ピノが押し込んでゴールネットを揺らすなど、3−2で勝利。全6試合を5勝1分の無敗と、欧州王者たる強さを見せた。
そんなスイス戦のスタメンに抜擢され、スペイン代表での初出場を飾ったのが24歳CBアイトール・パレデスだ。10歳からアスレティック・ビルバオで育ち、2022−23シーズンにトップチームデビューを果たした後、メキメキと主力に成長した“ビルバオっ子”は、堂々としたプレーでフルタイム出場を果たした中で、「特別な日。フル代表デビューは夢だったし、こうして勝てたのだからもっと楽しいね」としつつ、「スタメンの中で初出場となったのは僕だけだったけど、全員から勝ちたい、自分が主役になるんだという貪欲さを感じた。自分たちのサポーターの前で勝つことができて、とても嬉しい」と常連組から刺激を受けたと語った。
また、MFマルティン・スビメンディらの離脱に伴い、15日のデンマーク戦後に追加招集されたMFパブロ・バリオスもデビュー記念日に。今夏開催のパリオリンピック2024で金メダルを獲得した他、アトレティコ・マドリードでは背番号『8』を託されるなど、“ロヒブランコスの未来”は「一生忘れられない日になる。フル代表デビューできるなんて夢のようだ。これだけのチームメイトに恵まれてね…。とても幸せ」と万感。続けて「今のフットボールに年齢は存在しない。どんどん若い子が出てきている。そして、この素晴らしいチームメイトがいれば、すべてがとても簡単」と述べた。
そして、72年ぶりにメリリャ出身の選手として“ラ・ロハ”に入ったFWサムエル・オモロディオンもピッチに立った。“亡命中継地”とも称されるアフリカ大陸にあるスペインの飛び地で生まれ、幼少期は劣悪な生活環境にいたことを口にしていた同選手は「とてもハッピーだよ。人生で一番幸せな日。まだ実感はわかないけど、神様とチームメイトと監督に感謝する」と告白。さらに「デビューを飾れて本当に嬉しいんだ。自分のやってきたことを誇りに思えるし、チームの勝利にも満足している」と努力の結実に胸を張った。
スイス戦での勝利を以て、2024年の活動を終えたスペイン代表。EURO2024の優勝に加えて、公式戦においては12勝1分の年間無敗という圧倒的な強さを誇った他、同試合でデビューを飾った3選手を始めとして多くの若手選手が台頭するなど、この1年は“無敵艦隊”が再び世界の覇権を握る序章に過ぎないだろう。