ASUSが11月19日、ゲーミングスマートフォンの最新モデル「ROG Phone 9」シリーズを発表した。ラインアップは「ROG Phone 9」「ROG Phone 9 Pro」と、「AeroActive Cooler X Pro」が付属した「ROG Phone 9 Pro Edition」の3モデル。
価格はROG Phone 9(12GB+256GB)が999.99ドル(約15万4000円)、ROG Phone 9 Pro(16GB+512GB)が1199.99ドル(約18万4000円)、ROG Phone 9 Pro Edition(24GB+1TB)が1499.99ドル(約23万円)。
先代の「ROG Phone 8」シリーズは、グローバルでは2024年1月に発表し、日本では2024年5月に発売したばかり。先代から1年たたずに発表されたROG Phone 9シリーズは、デザイン、ディスプレイ、カメラなどゲーミング以外の性能を高めたROG Phone 8をベースに、背面デザインを進化させ、スマホ自体の性能も底上げしている。
ROG Phone 9シリーズでは、背面にドット絵でアニメーションを表現できる「アニメビジョン」を採用。ROG Phone 8シリーズでは8 Proのみが搭載していたが、ROG Phone 9シリーズでは無印のROG Phone 9も対応し、85ドットのミニLEDを内蔵している。20種類上のアニメーションをプリセットしており、画面点灯時や着信時などに動作する。
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ROG Phone 9 ProではミニLEDの数が8 Proの341ドットから648ドットに増加し、より表現力豊かな表示が可能になった。大きな表示領域を生かして、ドット絵を用いたクラシックゲームも楽しめる。ゲームごとにランク上位者を発表するリーダーボードまで用意している。
ゲームを快適に楽しめるサポート機能「X Sense」では、アイテムの自動収集、ハイライトシーンの自動録画、ゲーム内のテキストを抽出→コピーして検索などが可能。ゲームをプレイしながらチームメイトと会話する際に周囲の騒音を抑えるノイズキャンセリング機能も用意する。
プロセッサはQualcommの最新ハイエンドチップ「Snapdragon 8 Elite」を搭載。メインメモリとストレージの構成はROG Phone 9が12GB+256GBと16GB+512GB、ROG Phone 9 Proが16GB+512GB、ROG Phone 9 Pro Editionが24GB+1TBという仕様になる。
ゲームプレイ時のパフォーマンスと低消費電力のバランスに注力し、有名ゲームを快適にプレイできるよう最適化を図っているという。一部のゲームでは、ROG Phone 8比でシステムパフォーマンスが30%向上したとのこと。ASUSが計測したAntutuやGeekbench 6のベンチマークテストでは、Snapdragon 8 Gen 3を超えるスコアを記録した。
このプロセッサを本体の中央の配置することで、360度方向から冷却できる機構も健在。グラファイトシートを57%厚くしたことで、ROG Phone 8から冷却効率が12%向上したとうたう。
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外付けの冷却ファンとしてAeroActive Cooler X Proを用意する。ファンのブレードが先代より12%大きくなっており、本機を装着した状態でゲームをプレイしたところ、非装着時と比較して背面カバーの温度が10度強下がったという。2つのボタン、サブウーファー、3.5mmイヤフォンジャックを内蔵しており、キックスタンドとしても機能する。
側面に備えた感圧式のボタンでゲームの操作ができる「Air Trigger」も継承している。
ROG Phone 9 Proアウトカメラは5000万画素のメインカメラ、1300万画素の超広角カメラ、3200万画素の望遠カメラで構成される。メインカメラは、ROG Phone 8の最大3度よりも大きな最大5度の傾きを補正する「ハイブリッドジンバルスタビライザー 4.0」を搭載する。望遠カメラは最大3倍の光学ズームや光学式手ブレ補正に対応する。
ROG Phone 9は望遠カメラを搭載していない代わりに500万画素のマクロカメラを備える。メインカメラと超広角カメラは同じだ。
ROG Phone 9シリーズでは、Air Triggerをシャッターキーとして使えるようになり、カメラを横向きに構えたまま撮影しやすくなった。写真の色味やコントラストを複数のモードに変更できる「PHOTO VIBE」も用意した。実用的な機能として、撮影した書類の向きを調整したり影を落としたりできる、ドキュメントスキャナー機能を利用できる。
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インカメラはROG Phone 9/9 Proともに3200万画素で、4つの画素を1画素として扱うことで感度を上げるピクセルビニングにより、800万画素で出力される。人物の肌をキレイに記録できるよう、RGBセンサーに白を加えたRGBWセンサーを採用している。
ディスプレイは6.78型のフルHD+(1080×2400ピクセル)の有機ELを採用する。コンテンツに応じた可変リフレッシュレートに対応しており、ゲームプレイ時にはROG Phone 8シリーズの165Hzよりも高い185Hzまで制御できる。ピーク輝度は2500ニトだ。
バッテリー容量はROG Phone 8シリーズの5500mAhから5800mAhに増量し、65Wの急速充電や15Wのワイヤレス充電(Qi 1.3)をサポートしている。
本体はIP68の防水・防塵(じん)に対応する。日本・台湾向けモデルではeSIMに対応したこともトピックで、eSIM+nanoSIMのデュアル構成で使い分けられる。OSはAndroid 15をプリインストールしており、2年間のOSバージョンアップと5年間のセキュリティアップデートを保証する。
オーディオ面では、有線/ワイヤレスイヤフォン装着時に有効になる空間オーディオ「Dirac Virtuo」に対応している。昨今のハイエンドスマートフォンとしては珍しくなりつつある3.5mmイヤフォンジャックも継承している。電話、アラーム、音楽、ゲームなど、使用するアプリごとに音量の調整が可能になった。
「Zenfone 11 Ultra」で搭載した生成AI機能も用意し、日本語にも対応する。通話内容のリアルタイム翻訳、ボイスレコーダーで録音した音声の文字起こし、壁紙の自動生成、写真・設定・アプリなどを横断した検索に加え、かこった範囲をGoogleで検索することもできる。
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Apple、Lightningアクセ次々終了(写真:ITmedia NEWS)50
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