FIFAワールドカップ26アジア最終予選・グループC第6節が19日に行われ、日本代表は敵地で中国代表と対戦した。
8大会連続8回目の本大会出場を目指す日本代表は、2次予選を6戦全勝無失点という圧巻の成績で終えると、最終予選に突入してからも盤石の戦いを披露している。9月シリーズでは中国代表を7−0、バーレーン代表を5−0で下し、10月シリーズ初陣では“鬼門”とされていたアウェイでのサウジアラビア代表戦に2−0で勝利して3連勝。10月シリーズ2戦目のオーストラリア代表戦は、ホーム開催ながら1−1のドローに終わったものの、3勝1分と無敗を維持して11月シリーズに入った。
アウェイの地で15日に開催されたインドネシア代表戦は、序盤こそインドネシアの狙いを持った攻守に苦しめられたが、35分にオウンゴールで先手を取ると、40分に南野拓実が追加点。後半に入ると守田英正、菅原由勢がゴールを重ね、終わってみれば4−0と大勝。ここまで4勝1分の成績で勝ち点「13」を獲得するなど無敗を維持し、2位につけるオーストラリア代表と勝ち点差「7」をつけ、グループCの首位を独走している。
今節の対戦相手は中国代表だ。最終予選の初陣で日本代表相手に大敗した中国代表は、その後サウジアラビア代表に1−2、オーストラリア代表に1−3で敗れ、3連敗と悪夢のスタートを切った。だが、第4節インドネシア代表戦を2−1で制し、待望の最終予選初勝利を掴むと、11月シリーズ初陣では後半アディショナルタイムの劇的ゴールにより、敵地でバーレーン代表を1−0で撃破。2連勝と波に乗った状態で、ホームに日本代表を迎える。
そんな中国代表との一戦に向けて、森保一監督はインドネシア代表戦からスターティングメンバーを5名変更。橋岡大樹に代わって瀬古歩夢、堂安律に代わって伊東純也、守田に代わって田中碧、三笘薫に代わって中村敬斗、鎌田大地に代わって久保建英が先発に名を連ねた。システムはここまでの最終予選と同様に、攻撃的な3−4−2−1が予想される。
完全アウェイの『厦門白鷺体育場』にてキックオフを迎えた一戦は、戦前の予想通り日本代表が序盤からボールを握る。だが、大幅にメンバーを入れ替えた影響もあってか、中国のコンパクトなミドルブロックを前に、中央を使って前進していくことはできない。中国代表は奪ってからのショートカウンターを狙っているようにも見えたが、両者決定的なシーンは少ないまま時計の針が進む。
前半の半ばに差し掛かった24分には、久保が田中とのパス交換から敵陣中央で前を向き、左へ散らすと、パスを受けた中村がカットインから右足を振り抜く。ただし、シュートはジャストミートできず枠の外へ。39分には右サイドからカットインした久保が左足でミドルシュートを放ったが、ここはGKワン・ダレイの横っ飛びセーブに阻まれた。
それでも、このプレーで左コーナーキックを獲得すると、久保が蹴ったアウトスイングのボールが小川航基の頭にピタリ。小川はゴール左下隅に狙い澄ましたヘディングシュートを沈め、流れの中ではうまくいっていなかった日本代表が、セットプレーから先手を取ってみせた。
さらに前半アディショナルタイムには、伊東の蹴った右コーナーキックを、ニアサイドに飛び込んだ町田浩樹が頭で逸らすと、最後はファーサイドでフリーになった板倉滉がダイビングヘッドで叩き込む。デザインされたセットプレーで2点目をゲット。苦戦した印象も残る前半45分間だったが、終わってみれば2−0としっかりリードを奪って後半へ向かうこととなった。
後半に入ると中国代表が反撃を開始。49分、自陣左サイドでルーズボールを拾ったシェ・ウェンノンが、潰しに来た遠藤航とうまく入れ替わって右サイドへ展開。時間を作ったウェイ・シーハオが斜めのパスを送ると、シェ・ウェンノンが瀬古を引き付けてスルー。最後はファーサイドでフリーになっていたリン・リャンミンがダイレクトで流し込み、後半の早い時間帯に1点を返した。
だが、日本代表は1点差の時間を長くは続かせない。54分、敵陣右サイド高い位置で中村からのサイドチェンジのボールを受けた伊東が、久保とのパス交換から、縦へ切り返して右足でクロスボールを送る。右足から放たれたピンポイントクロスはボックス内で待ち構えていた小川の頭にピタリと合い、ヘッドで自身この日2点目。日本代表が再びリードを2点に広げた。
日本代表は2点をリードして終盤へ。ピンチの数は0ではなかったものの、これ以上中国代表に付け入る隙を見せることはなく、このまま試合はタイムアップを迎えた。
この結果、日本代表の最終予選における成績は5勝1分に。再び連勝街道に戻り、2024年の国際Aマッチ全日程を終えた。
次節は2025年3月20日に予定されており、日本代表は『埼玉スタジアム2002』にバーレーン代表を迎える。一方、中国代表は敵地でサウジアラビア代表と対戦する。
【スコア】
中国代表 1−3 日本代表
【得点者】
0−1 39分 小川航基(日本代表)
0−2 45+6分 板倉滉(日本代表)
1−2 48分 リン・リャンミン(中国代表)
1−3 54分 小川航基(日本代表)
【スターティングメンバー】
日本代表(3−4−2−1)
GK:鈴木彩艶
DF:瀬古歩夢、板倉滉、町田浩樹
MF:伊東純也(77分 橋岡大樹)、遠藤航、田中碧、中村敬斗(65分 三笘薫);久保建英(84分 前田大然)、南野拓実(65分 鎌田大地)
FW:小川航基(77分 古橋亨梧)
【ゴール動画】小川2発に板倉もゴール、日本代表が敵地で中国撃破