「週刊文春」がタレントの鈴木紗理奈さんの不倫疑惑を報じて話題となっている。記者の直撃を受けた際、鈴木さんは交際相手が既婚者で、妻子がいるとは知らなかった様子……。
交際相手が身分を偽っていたのであれば、鈴木さんはいわば被害者だ。SNSでは同情の声が多数あがっているが、既婚を隠して異性と恋愛関係を結ぼうとする人は一定数いるだろう。
今回は「ニュースを見て自分の境遇と似ていて驚きました」という人たちのエピソードを紹介する。
◆「もう離婚している」と聞いていたのに…
東京都在住の中根美和子さん(41歳・仮名)はバツイチ子持ち。最近別れた彼氏が当初、「もう離婚してバツイチだ」と言って近づいてきたという。
「彼はママ友たちでよく行くバーの常連さんでした。『バツイチで素敵な人いるんだけど』と紹介されて、私の4つ上だけど、若々しくて爽やかな人柄にすぐに惹かれました」
“もう恋愛はしない”と決めていた中根さんだったが、彼の熱烈なアプローチもあり交際することになった。
「私はもう結婚するつもりはなくて、子供も産むつもりはないんです。娘は中学生なので成人を過ぎるまで自宅にあがらせるつもりはないし、娘も紹介しない、という面倒臭い条件付きだったんですが、彼は『それでもいい』と。なので、デートは外で食事とか、彼の家でした。娘がいない土日に会っていたので、まさか既婚者だとは思いませんでしたよ」
◆衝撃の告白に「もう恋愛なんてこりごりです」
交際は2年にも及び、少し気持ちも変わってきた中根さんが「そろそろ娘にも紹介しようかな」と考え始めたところだった。
「まぁ、このまま付き合うだろうし、彼も『娘ちゃんが成人したら結婚したいよね』なんていうので食事するくらいはいいかなって思い始めていたんです」
そんな時に、中根さんのInstagramにDM(ダイレクトメッセージ)がきていた。
「彼の奥さんを名乗る人からでした。何かのイタズラだと思って、無視していたら何通も何通もくるんです。『彼からはバツイチだと聞いていますが』とだけ返信すると『これは先週撮りました』と写真が送られてきたんです。彼と奥さん、息子と思われる3人で写っていて……」
まさかの暴露に「鈴木さんと同じく、心臓がバクバクしました」という中根さん。衝撃の告白は続く。
「彼が自宅として私を招いていた部屋は、彼が仕事用に借りているオフィス。『ミニマリスト』と言っていましたが、異常に荷物が少なかった。息子は長期留学をしていて、奥さんも働いているようなので、土日にある程度の外出ができていたみたいです。
極めつけには『こういう相手はあなただけじゃないですよ。笑』というメッセージと共に複数の女性とのツーショット写真が送られてきて。もう言葉を失いました。見抜けなかった自分が悪いですが、まだ娘に紹介していなかったことが不幸中の幸いでした」
慰謝料の請求をされるかと思ったそうだが「2度と連絡を取らない」という約束を交わして終わったようだ。
「奥さんいわく、彼の浮気癖を放っておいたけど、息子さんが留学から帰ってきたので精算させたいということでした。私も元旦那の浮気が許せなくて離婚したので、その気持ちが痛いほどわかりました」
中根さんは「やっぱり、もう恋愛なんてこりごりです」と肩を落とした。
◆慰謝料を請求されて…
田中美玲さん(36歳・仮名)も「最近までゴリゴリ不倫していました」と、その顛末を語ってくれた。
「私は彼から『不倫がバレたら、既婚者だったって知らなかったことにしてバックれて』と言われていました」
とはいえ、「そうそうバレないだろう」とたかを括っていた田中さんだったが、交際1年でバレてしまったという。
「私たちのLINEのやりとりを見た奥さんから電話がかかってきました。『既婚者って知りませんでした』というと、まさかの彼氏が『俺は既婚者だって言ってある!』と裏切ってきました(苦笑)。それで、奥さんから慰謝料として200万円を請求すると言われて。
えぇー!って感じですよね。しかも彼は『申し訳ないけど払って欲しい』とか言い出して。いやいや、なんで私だけ罪を被るねんっていう」
◆不倫は時間の無駄でした
交際自体は彼氏からの「ゴリ押しで始まった」といい、罪の意識はあるものの「すべて私だけが悪いのは違うんではないだろうか」と違和感を覚えた。そして、法律事務所に相談に行ったそうだ。
「やっぱり私だけが悪いわけではないし、減額できないか、慰謝料を彼と折半する方向にできないか相談中です」
田中さんが今の複雑な心境を吐露する。
「正直、彼の何に惹かれたって、お金と地位。でも結局、慰謝料を払ったら意味なしですよね(苦笑)。それに、慰謝料の減額をお願いするにあたって、私たちの交際の経緯などを奥さんにお伝えすることになるんですが、私が奥さんの立場だったら精神的に耐えられないかも。だって、彼からの誘いで始まってるし、奥さんも知る人にも紹介されたり、旅行に行ったし。最近なんて『子ども作ろう』とかLINEで言われてましたから。私も赤裸々には話したくないけど、慰謝料全額は無理なので……」
この取材が終わると「不倫は時間の無駄でした」と言って、弁護士との打ち合わせに向かっていった。
<取材・文/吉沢さりぃ>
【吉沢さりぃ】
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720