イオンとイオンリテールは11月21日、2024年のブラックフライデー商戦の戦略や扱う商品を発表した。「イオン ブラックフライデーセール」と題し、22日から全国の「イオン」「イオンスタイル」約600店舗と、オンラインショップで最大10日間開催する。
円安や物価高が長期化し、消費者の節約志向が高まっている。イオンリテールの伊藤竜也氏(営業企画本部長)は「消費者の『お得』に対する期待感はこれまで以上に高まっている」と分析。今回のブラックフライデーでは、過去最大となる2000品目以上の商品を用意した。
食品日用品では、価格据え置きの増量企画を実施する。例えば、総菜コーナーのポテトサラダやまぐろたたき中巻は、内容量を30%増量。トップバリュの冷凍うどんは通常1袋に5個入っているところ、1個追加した。伊藤氏によると、価格据え置きで増量することで、お得感をさらに訴求する狙いがあるという。
また、今年は試食・試飲サービスにも力を入れる。「お得というと価格を打ち出しがちだ。安いから買うのではなく、試食や試飲をして味に納得した上で購入いただきたい」(伊藤氏)。その他、一部店舗では1回300円で、野菜や果物の詰め放題企画も実施予定だ。
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●防寒・節電対策商品も拡充
伊藤氏によると、去年は暖冬の影響で冬物商品が伸び悩んだという。一方、今年の冬は厳しい寒さが予想されている。本格的な寒さを前に、ブラックフライデーで冬支度が完了するよう、コートやダウンなどの防寒着、羽毛掛布団など、割引する防寒・節電対策商品のラインアップを拡充した。
アプリと連動したキャンペーンも実施する。「イオンお買物アプリ」では、飲料や調味料、日用品などメーカー各社の商品に使える値引きクーポンを計278種類配信する。配布期間は11月19日〜12月3日で、クーポンを利用すれば最大800円引きとなる。
イオンは2016年からブラックフライデーを導入。消費が落ち込む11月に、クリスマスや年末年始といった大型商戦の追い風となるような施策として展開している。9回目となる今年の売り上げは、実店舗とオンライン合わせて前年比5%増を目指す。
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