Perfume、ヒット曲なしでの紅白連続出場ストップの世間の反応と業界的政治力学

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2024年11月22日 12:01  日刊サイゾー

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日刊サイゾー

Perfume(写真/Getty Imagesより)

 NHKが11月19日、大みそかに放送する『第75回紅白歌合戦』の出場歌手を発表した。

 元King&Princeの平野紫耀、神宮寺勇太、岸優太によるNumber_iや「Bling-Bang-Bang-Born」がヒットしたヒップホップユニットCreepy Nuts、俳優・菅田将暉の実弟のこっちのけんとといった初出場組が注目を集める一方、Snow Manをはじめ期待されたいわゆる“旧ジャニーズ勢”のSTARTO ENTERTAINMENT所属アーティストの出場は2年連続でゼロとなった。

 音楽ライターは語る。

「目玉としての登場が噂される中森明菜や朝ドラ『おむすび』の主題歌を担当するB’zの名前はありませんでした。これから発表されるであろう“特別枠”での可能性は残されているものの、やや盛り上がりに欠ける顔ぶれに、2年連続での歴代ワースト視聴率の気配も漂っています」

 絶大な若者人気を誇るYOASOBIやAdo、TikTokで大バズリした女性アイドルグループFRUITS ZIPPERなどの落選にも驚きの声が上がったが、中でも世間をざわつかせたのが16年連続出場していたテクノポップユニットPerfumeの名前がなかったことだ。

「今年Perfumeは25周年のアニバーサリーイヤー。しかも、ザ・ピーナッツと並んでいた女性グループの連続出場記録更新もかかっていました。大みそかに神奈川のぴあアリーナMMでカウントダウンライブを行うため、そちらを優先したようにも映りますが、18年と23年には紅白とカウントダウンライブを両立させていましたから言い訳にはならない。純粋な“落選”だと見ていいでしょう」(前出の音楽ライター)

 XでもPerfumeがトレンド入りしていたが、意外にもインターネット上では「去年の紅白めっちゃアミューズだったもんね…」などNHKの決断に好意的な意見も散見される。

 レコード会社の関係者は明かす。

「近年、ジャニーズタレントが多数出演して批判を浴びていた紅白ですが、最近はアミューズに勢いがありました。昨年は5組が出場し、福山雅治と星野源に至っては大御所扱いのVIP待遇。前年まで3年連続で司会を務めていた大泉洋が歌手で出場していましたからね」

 そうした中、昨年は旧ジャニーズ勢が不出場だったこともあり、余計に目立っていたようだ。

「ネット上では『アミューズ祭り』などの声も目につきました。その象徴的な存在となっていたのがPerfumeで、2008年に『ポリリズム』や『チョコレイト・ディスコ』でブレイクしたものの、以降はそこまで目立ったヒット曲がなかった。実際には福山や星野についても、その年にヒット曲がないまま選考されているとう点は同じなんですけどね。アミューズとしては自社の枠を1枠減らし、事務所内で比較的序列の低いPerfumeが選外になったのではないかと見る向きもあります」(同レコード会社関係者)

 今年の紅白でのPerfumeの落選に対しては、こうした“政治的”な指摘も業界内からは見受けられるが、芸能ジャーナリストの平田昇二氏はこう話す。

「NHKは紅白の出場者を発表した同日にその選考基準を公式サイトに公開。『今年の活躍』、『世論の支持』、『番組の企画・演出』を中心に検討し、総合的に判断したと説明しています。この3つの要素に関しては以前から言われていたことではありますが、他方、かねてから同様に選考基準の一つとして取り沙汰されていた『NHKや紅白への貢献度』という要素が含まれていないのは気になるところです。この4つ目の要素が、近年ヒット曲を持たない大御所や常連の歌手が出場することの“大義名分”になっていた部分もありましたからね。いずれにせよ、今回NHKが3つの選考基準を提示したことで、来年以降ますます紅白の出場歌手の選考に対し、視聴者からさまざまな意見が飛び交うことになりそうです」

 昨年に歴代ワースト視聴率を更新した紅白だが、再び視聴者の支持を集めることができるのだろうか。

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