Bリーグ1部(B1)の川崎ブレイブサンダースは22日、米須玲音(よねす・れおと=21、日大4年)、山内ジャヘル琉人(21=大東文化大4年)が特別指定選手(プロ契約)として加入することを発表した。
米須は身長177センチのポイントガード(PG)。東山高3年時に、高校生ながら川崎の特別指定選手となり、リーグ戦に出場した経験がある。山内は身長190センチのシューティングガード(SG)。こちらも大学3年の昨シーズンに川崎の特別指定選手となったが、チーム合流直前にケガをしてしまい、リーグ戦には出場できなかった。
親会社DeNAの本社がある、東京・渋谷のスクランブルスクエアで行われた会見では、2人そろってユニホームを着用して登場。背番号11の米須は「4年後に再び声をかけていただいて光栄です。早く中心選手になれるよう、体作りから取り組みたい」と話した。同45の山内も「ケガでプレーができないのに練習生としてサポートしていただいた。早く恩返しがしたい」と続けた。
2人は4年前のウインターカップ決勝で対戦。その時は山内の仙台大明成(宮城)が米須の東山(京都)を破り、高校日本一になった。また大学時代はともにケガに苦しみ、どん底からはい上がってきたところも共通する。「境遇も似ているし、ジャヘルとは縁がある」と米須。今月下旬から始まる全日本大学選手権(インカレ)でも、勝ち上がれば決勝で対戦することになり、ともに「自分が勝ちます」と声をそろえた。
結びつきの濃い有望若手の加入にこぎつけ、北卓也GMも満足そうだ。
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「米須選手は視野が広く、パスセンスが抜群。高校生の時に一緒にプレーしたニック(ファジーカス=引退)が、アシストは一番と言っていた。山内選手はドライブができて、体も強い。動き出しの初速も速くて、今のうちに必要なタイプ」
今シーズンの川崎は世代交代の最中でもあり、中地区7位(4勝10敗)と苦しんでいる。2人の合流はインカレ後になるが、リーグ戦は半分以上残っており、起爆剤の期待は高まる。
一方で、ともに将来は海外に挑戦したいと口にした。NBAグリズリーズとツーウェー契約した河村勇輝は1学年上で、高校時代まで切磋琢磨(せっさたくま)してきた間柄だ。身近な存在がバスケの本場で躍動する姿を見て、大いに刺激を受けている。米須が「まずBリーグで活躍して、そこから海外に行きたい気持ちがある」と言えば、山内も「自分も海外でプレーできる選手になりたい」と声をそろえた。
北GMは「川崎にいて欲しい」と前置きしつつ、「選手としてはいろんなレベルを経験して欲しいし、挑戦する意欲は尊重したい」と話した。いずれにしても、まずは川崎で自らの地位を築き上げるのが先決。お互いを高め合うことがチーム力の底上げにもつながる。期待しかない。【沢田啓太郎】
◆米須玲音(よねす・れおと)2003年1月14日生まれ、長崎県出身。東山高から日大に進み、関東大学リーグや選手権では3度アシスト王に輝いている。177センチ、75キロ。
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◆山内ジャヘル琉人(やまうち・じゃへる・りゅうと)2002年12月5日生まれ、沖縄県出身。明成(現仙台大明成)から大東文化大に進んだ。190センチ、96キロ。
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