レアル・マドリードとバイエルンが来夏の移籍市場で争奪戦を繰り広げる可能性があるようだ。21日、スペイン紙『アス』が伝えている。
世界各国の代表選手を数多く擁し、それぞれのリーグを代表する強豪として欧州サッカー界を牽引し続けているレアル・マドリードとバイエルン。この2クラブが昨シーズンのブンデスリーガ無敗王者であるレヴァークーゼンの主力2名を巡り、来夏の移籍市場で争奪戦を繰り広げる可能性が浮上している。
1人目は「10番」を背負うドイツ代表MFフロリアン・ヴィルツ。2003年5月3日生まれで現在21歳のヴィルツは2020年1月にレヴァークーゼンの下部組織へ加入し、同年5月にトップチームデビューを飾った。徐々に出番を増やしていくと、近年は攻撃の主軸に定着し、ここまで公式戦通算169試合の出場で48ゴール52アシストを記録。昨シーズンはブンデスリーガでMVPに輝き、史上初の無敗優勝の立役者となった。
2人目はセンターバック(CB)の主軸として活躍しているドイツ代表DFヨナタン・ター。ハンブルガーSVの下部組織で育った28歳は、2013−14シーズン途中にトップチームデビューを飾り、2015年夏にはレヴァークーゼンでここまで公式戦通算370試合に出場している。シャビ・アロンソ監督の下では3バックの中心的存在として躍動し、昨シーズンの躍進にも大きく貢献した。
ヴィルツは現行契約を2027年6月末まで残しているものの、複数のメガクラブが関心を寄せていることもあり、来夏の退団が濃厚とも報じられている。レヴァークーゼンの要求額は1億5000万ユーロ(約243億円)以上になると見られているが、レアル・マドリードは39歳となったクロアチア代表MFルカ・モドリッチの“後継者”候補として動向を注視しており、バイエルンは来夏最大のターゲットに据えているようだ。
一方のターは今夏にバイエルン移籍の可能性が浮上したものの、最終的には合意に至らず、レヴァークーゼンに残留することに。しかし、選手側に契約延長の意思はなく、契約満了を迎える来夏の退団が既定路線と見られている。バイエルンは引き続き関心を寄せており、ブラジル代表DFエデル・ミリトンが長期離脱を強いられたレアル・マドリードもアル・ナスル所属のスペイン代表DFアイメリク・ラポルテらとともに動向を注視しているようだ。
なお、レアル・マドリードはバイエルンで主力として活躍中のカナダ代表DFアルフォンソ・デイヴィス、ドイツ代表MFジョシュア・キミッヒ、同MFジャマル・ムシアラの獲得にも興味を示しているとのこと。ヴィルツとターの争奪戦に加え、この3選手の動向にも注目が集まる。