前回からの続き。私はミスズ。結婚してから父が亡くなり、今は夫とともに実家で母と同居しています。弟サトシは車で1時間ほどの場所で、妻のサナさんと幼い娘と暮らしています。母のたび重なる失礼な言動に耐えかね、サナさんはついに「もう二度とお義母さんとは会いません」と言ったそうです。母は病気を患ったから、言葉が足りないのはその後遺症のせいなのに……。けれどサトシに電話してみると、「本当に後遺症のせいだと思ってる?」となぜか私が責められました。
サトシの話を聞いて思い出しました。たしかに父は、母のことでよく近所の人たちに謝っていた記憶があります。母が病気になって私がフォローをするようになったのは、父が亡くなった後のこと。そう、母の言動は昔から変わっていなかったのです。
母は病気の後遺症のせいで人を不快にさせていたわけじゃない。もとからそういう性格だったのです。父に代わって謝らなければならなくなって……私はきっと「病気のせいでこうなんだ」と思い込まなければやっていられなかったのです。
これまでの私は母が誰に何を言っても、そこまで気にしていませんでした。神経質な人が母の発言を気にしているだけだと……。むしろ母の言動を責める人のことを、なんて冷たいんだろうと考えていたくらいでした。きっと心のなかで「後遺症の影響で言葉が足りないだけ」と思い込んで、母のフォローに追われる自分をなぐさめていたのです。
|
|
原案・ママスタコミュニティ 脚本・物江窓香 作画・はなめがね 編集・井伊テレ子