「夜に知らない二人組がやって来て…」女性YouTuberが振り返る「めちゃくちゃ怖かった」ソロキャンプ体験

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2024年11月23日 09:01  日刊SPA!

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キャンプをしてきた中で一番印象的な出来事は…
ソロキャンプや車中泊の楽しさを伝えるYouTubeチャンネル「まるみのキャンプと車中泊」が人気を博している。発信者であるまるみさんのサバサバとしたユニークなキャラクターも功を奏し、チャンネル登録者は9.67万人(2024年11月20日現在、以下同)に上る。
インタビュー前編に引き続き後編では、YouTubeチャンネルの視聴者とのやりとりや運営のスタンス、今後の夢などについて聞いた。

◆YouTuberという感覚はあまりない

――YouTubeチャンネルを開始した当初、将来的な収益化も考えていましたか?

まるみ:YouTubeチャンネルで食べていこうとは全く考えていませんでした。チャンネル登録者1,000人以上、年間視聴時間4,000時間以上がYouTubeの収益化の条件なのですが、それをクリアして数千円とか数万円とかを稼いで、欲しいキャンプギアを買えたらいいな…ぐらいの感覚でした。

――YouTubeチャンネルを始めて5年目に突入されていますが、これだけ続くことは予想されていましたか?

まるみ:まったく予想していなかったですね。気づいたら5年目だったっていう感じです。めんどくさがり屋なので、本格的なブッシュクラフト(最低限のギアだけを準備。それ以外は自然の中で手に入る素材を使用してギアを作る)とかはやらないのですが、「外で美味しいご飯を食べたいな」という気持ちが原動力になっているんだと思います。

 ただ、私はYouTuberという感覚はあまりないんです。フリーランスなのですが、仕事をしていたりもしますし…。なので、視聴者さんからのコメントに対して、嫌な時は嫌ってはっきり言ってしまいますね。好感度などは気にせず、好き勝手言っちゃってます(笑)。

◆ソロキャンプや車中泊に行くのは月2回程度

――YouTubeチャンネルを続けてきて、暮らしは変わりましたか?

まるみ:YouTube中心の暮らしに変わりましたね。始める前の休日は家でゴロゴロしていたのですが、今はまずキャンプに行きますし、行かない時は動画を編集したり、視聴者さんからのコメントに返信したり。生活の基盤と言ってもいいぐらいになっています。

朝は大体7時半ぐらいに起きて犬の散歩に行って、朝食を食べた後にフリーランスの仕事がある日はそっちをやるっていう感じです。昼食を食べた後も同じ流れで、仕事が片付いたら動画編集をしたりしています。

――動画を投稿するペース、ソロキャンプや車中泊に行くペースはどのぐらいですか?

まるみ:大体週1回のペースで投稿しています。ソロキャンプや車中泊に行くのは月2回程度なので年間だと24回ぐらいです。キャンプする方の中では多い方だと思いますが、キャンプ系YouTuberの中では普通か少ない方なんじゃないかなと。行く人は毎週行っていたりするので。

――動画の配分も意識されていたりしますか?

まるみ:車中泊の動画は月に1本ぐらいのペースで投稿していこうかなと思っています。やっぱり見ている方にキャンパーの方が多いんです。ただ、自分はキャンプも車中泊も好きなので、キャンプを2回やったら車中泊を1回挟んで…という頻度でやっています。

◆“完ソロ”中、夜に知らない二人組がやって来た

――ソロキャンプをする上でこだわっていることはありますか?

まるみ:いかに楽にできるか、ですね。例えばパッと開くだけで使えるテーブルや設営が簡単なテントを使うとか。徒歩キャンプにもたまに行きますが、その場合は軽量化にこだわっています。

 それと注意していることはやっぱり防犯面です。オートキャンプ場で人がすごく少ない日や自分しかいない日などは車で寝たりしていますし、徒歩キャンプだと車がなくて逃げ込む場所がないので、あらかじめ安心・安全なキャンプ場を選んでいます。

――女性一人だと怖くないですか?

まるみ:キャンプ場で完ソロ(完全なソロキャンプ)をしていて私しかいないときがあったのですが、夜に知らない二人組がやって来て、怖くて車の中で寝込んでいた経験があります。何度もキャンプをしてきた中で一番印象的な出来事でしたね。怖かったこともそうですし、自分の想像に反するコメントがけっこう多くて……。その時の動画が180万回近く再生されているのでいろいろなコメントがくることはわかるのですが、こういうことも言われるんだなって……。

――どのようなコメントでしたか?

まるみ:完ソロってキャンプ場に自分以外が泊まらず、他の人が入ってこないのが当たり前だと思っていたんです。朝はパターゴルフがあったりするので誰かが入ってくると想定していたのですが、夜は私しかいないものだと思っていたんです。

そうしたら「お前の土地じゃないんだから、入ってくるのは当たり前だろ」みたいコメントをけっこう書かれていて、意外とそういう考えの人がいるんだとか、そもそもその考えの方が正しいのかな、と思ってみたり……。実際キャンプ場ってどこも外から入れてしまうので、そういう面ではしょうがないのかなとも思ったり……。

◆今はYouTubeが生活の中心に

――動画の撮影や編集はご自身でされていますか?

まるみ:撮影も編集も一人でやっています。編集は全くやったことがなかったので、やり方だったり編集ソフトをYouTubeとかで調べてゼロからのスタートでした。とりあえずスマートフォンがあれば撮れるのは知っていたので、一旦iPhoneとGoProで撮影してみようっていう感じで。

――仕事を辞められてからソロキャンプや車中泊を始めたとのことなので、時間には余裕があった?

まるみ:そうですね。仕事を辞めてキャンプをやってYouTubeも始めて。就活をしながらやることがなかったので、その時にいろいろ覚えることができました。その結果、今はどちらかといえばYouTubeが生活の中心になっている感じです。

◆夢は特にないけれど、現状を維持したい

――まるみさんにとって視聴者の方々はどういう存在ですか?

まるみ: X(旧Twitter)やInstagramでコメントをくださったり、アドバイスもしていただいたりして有難いですし、私の「ファン」という感覚はあまりないんです。「オンラインのお友達」という感覚です。

それと、私の場合はあまり好感度とかを求めていないので、嫌なコメントをされたらブロックしたり、言い返したりします。全員と分かり合うこと自体が無理ですし、嫌な方には別に見てもらわなくていい、みたいなスタンスです。意見は全然いいのですが、ただ否定したりケンカを売りたいだけみたいな方もいたりするので……。なので、普通にコメントをいただける方たちは本当に大事にしていきたいと思っています。最近はちょっと忙しくてコメントを全部返せていないのですが、基本的には返すようにしています。

――動画に対するご家族の反応は?

まるみ:賛成してくれているというか、応援してくれています。お父さんやお兄ちゃんはまわりに言いふらしているのですが、本当にやめてっていう感じですね(笑)。動画を出す度に見てくれているようで、ありがたいです。

◆――今後の夢やYouTubeの展望は?

まるみ:正直あまりなくて。例えば日本一周したいとかそういう夢も特にないんです。今までと変わらずに何か楽しいことをやって、このまま長くチャンネルが続いていったらいいな、ぐらいの感覚です。

――現状を維持したい?

まるみ:そんな感じです。でもチャンネル登録者10万人はいきたいと思っています。キャンプ系のYouTubeチャンネルは8万人ぐらいから10万人にかけてがすごい遠いんです。8万人ぐらいまではけっこうみんなサクサク伸びるのですが、ラスト2万人があまり伸びなくて。

ただ、これからもスタンスは変わらないと思います。先ほど「外で美味しいごはんを食べたいな」という気持ちが原動力とお話しましたが、そういう気持ちでソロキャンプや車中泊の楽しさを伝えていきたいですね。

<取材・文/浜田哲男>

【浜田哲男】
千葉県出身。専修大学を卒業後、広告業界を経て起業。「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」の取材をはじめ、複数のスポーツ・エンタメ・ニュース系メディアで連載企画・編集・取材・執筆に携わる。X(旧Twitter):@buhinton

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