前回からの続き。私はユリ。私は小さいころからずっと親から愛されることなく育ちました。父も母も基本的に家にいる時間は少なく、学校から家に帰っても誰もいませんでした。父も母も、機嫌が悪かったりお酒を飲みすぎて気持ちが昂ったりすると、私のことを理由もなく殴ることがありました。そんな環境に耐えられなくなった私は、高校卒業とともに家出同然で家を出ました。しかし都会の生活にはお金が必要です。私は手っ取り早く稼ぐために、夜のお店で働くことにしたのでした。
フウタさんが私のことを心底好きだというわけではないことは、薄々わかっていました。しかしそれでもいいと思っていたのです。だからフウタさんが私と結婚したいと言ってくれたことはとても嬉しくて、思わずフウタさんを抱きしめました。
奥さんがフウタさんに「離婚」の言葉を突き付けた瞬間、私は思わず「これで結婚できる!」と思いました。しかしフウタさんから出た言葉は……離婚の拒否でした。フウタさんと結婚なんてできるはずないのは、頭のどこかでわかっているはずでした。でも私はいつしか幸せな未来を夢見てしまっていたのです。
お店のお客さんとして知り合った、優しいフウタさん。親に愛されなかった私は、いつしかフウタさんに親の愛情のようなものを求めてしまっていました。
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しかしフウタさんが離婚することになり、私は捨てられてしまいました。他人の家庭を壊した罪の重さを今、心の底から感じています。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・motte 作画・吉田ぱんだ 編集・みやび