(左から)日田安寿美教授、川瀬良子
◆スポーツ選手にとって“食トレ”は良くない?
スポーツ栄養学を専門とし、東京農大のラグビー部、アメリカンフットボール部、レスリング部、女子陸上部の栄養面のアドバイスもおこなっている日田教授によると、「“スポーツ選手は特別なものを食べているんじゃないか”と思われがちですが、実は、メニュー自体は(一般の人と)それほど変わらなくて、“朝食・昼食・夕食をしっかり食べる”とか“必要なエネルギー分をしっかり補うこと”が重要であると分かってきています」と言及します。
さらに、スポーツ選手にとってもう1つ大事なこととして“楽しんで食べること”を挙げ、「(体を大きくするために)“食べなくちゃ”と思いがちで、コーチの方たちも『食トレ』と称して無理に食べさせる傾向がありますが、それも良くないことが分かってきていますので、そこは監督やコーチの方々に見直してほしいところですね」と強調します。
また、女子陸上部に関わるようになって気付いたこととして、「“体格を細く保ったほうが速く走れる”というような間違った考え方が浸透している」と日田教授。
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ほかにも、運動した後に栄養補給をする際に摂取するタイミングが重要だと言い、「筋力アップのためには、運動後30分以内にたんぱく源を摂ったほうが良いと言われています。筋肉は合成と分解を繰り返しているので、合成をうまく進めるためには、30分以内に摂るのが良いことが分かっています」と日田教授。
とはいえ、ハードな練習後や練習による疲労が溜まったりしているときは食欲が落ちてしまうこともあるため、「ゼリーやドリンクなどで補うことも考えていいと思います」と補足します。
◆朝ごはんは「体の目覚ましスイッチになる」
続いては、スポーツ栄養学の観点からみる“朝食の重要性”について。日田教授は「“体の目覚ましスイッチになる”という意味で、朝食を食べるのはとても大事だと思います。光を浴びることも大事ですが、食事を取ることで消化管を使い、お腹が動いていくと自律神経系のスイッチが入って体のリズムもできますので、勉強やスポーツを頑張りたい人にはオススメです」と声を大にします。
また、脳は糖質が栄養素となるため、「“頭をしっかり働かせたい”という人は、ご飯・パン・麺などを朝からちゃんと食べていただくと元気な1日が過ごせると思います」とも。
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その原因は“昼食を抜いた”だけに限らないとしつつも、「(食事を抜くと)筋肉が落ちやすい状況になるので、注意が必要と思います」と話していました。
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11月19日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 2024年11月27日(水) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:あぐりずむ
放送日時:毎週月曜〜木曜 15:50〜16:00
パーソナリティ:川瀬良子
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/agrizm/
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