卵巣刺激に対する反応性とトリガー
11月16日、中国の研究チームは、「Journal of Assisted Reproduction and Genetics」にて、着床前診断ありの凍結融解胚移植において、卵巣刺激低反応および標準反応に対するダブルトリガーは妊娠結果の改善にはつながらないと発表した。
着床前診断後に凍結融解胚移植による体外受精を行う場合、卵巣刺激に対して低反応ならびに標準反応では、ダブルトリガー(hCG注射とGnRHa点鼻薬の併用)とhCGトリガー(hCG注射)の正倍数性胚の割合、累積出生率において差異は認められないと報告された。
トリガーの違いが正倍数性胚の数と累積出生率に与える影響
研究チームは、2018年7月から2021年12月の期間、着床前診断ありの体外受精患者1040人、凍結融解胚移植患者784人を対象に、トリガーの違いが正倍数性胚の数と累積出生率に与える影響について検証した。なお、追跡調査は2024年6月まで継続された。
正倍数性胚の数と累積出生率を比較したところ、ダブルトリガー(トリプトレリン0.2mgとhCG (rhCG)250 µgの併用)とhCGトリガー(rhCG250 µg)において大きな相違は認められず、ほぼ同じであった。
これより、研究チームは、着床前診断ありの凍結融解胚移植において、卵巣刺激低反応患者および標準反応患者では、ダブルトリガーによる妊娠結果の改善は見込めないと結論付ける。
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(画像はJournal of Assisted Reproduction and Geneticsより)
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