「SNSなどについては、あくまで斎藤、そして斎藤事務所が主体となってやっていたということです。折田さんについてはボランティアとして個人で参加されたという風に認識しています」
11月25日、全国知事会に出席した後に行われた囲み取材で、こう語ったのは兵庫県の斎藤元彦知事(47)。失職に伴う先の知事選で返り咲いたものの、公職選挙法違反の疑惑が浮上している。
きっかけは、兵庫県西宮市に本社をおくPR会社「株式会社merchu(メルチュ)」の折田楓代表取締役(32)が、投開票後の11月20日に「note」でコラムを公開したこと。「兵庫県知事選挙における戦略的広報:『#さいとう元知事がんばれ』を『#さいとう元彦知事がんばれ』に」の見出しで、選挙中の広報・SNS戦略が詳細に記されていた。
折田氏のnoteはすでに一部改訂されているが、《兵庫県庁での複数の会議に広報PRの有識者として出席しているため、元々斎藤さんとは面識がありました》《広報全般を任せていただくことになりました》との記述も。10月31日の告示日前となる10月1日から11月17日の投開票日までを3段階に分けた、「SNS運用フェーズ」の資料も掲載されていた(いずれも現在は削除済み)。
また選挙中には斎藤氏と折田氏が選挙カーに同乗し、演説する斎藤氏を折田氏がスマートフォンで動画撮影する様子も目撃されている。
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総務省の公式サイトでは、「業者に、選挙運動用ウェブサイトに掲載する文案を主体的に企画作成させる場合、報酬を支払うことは買収となるか」との質問に、「一般論としては、業者が主体的・裁量的に選挙運動の企画立案を行っており、当該業者は選挙運動の主体であると解されることから、当該業者への報酬の支払は買収となるおそれが高いものと考えられる」との見解を示している。
しかし斎藤氏は「今回の件について公職選挙法違反になるようなことは、私はないという風に認識しております」と否定し、折田氏について冒頭のようにコメント。ポスターなどの制作費として、70万円ほど支払ったことを明かしていた。
いっぽう、PR会社は沈黙を守ったまま。さらに会社の公式サイトからは、業務実績や活動報告のブログ、電話番号までもひっそりと削除されることに。会社のインスタグラムアカウントも非公開とされ、折田氏のFacebookも過去の投稿が全て削除されていた。
PR会社から説明がないこともあり、折田氏への風当たりも強くなっているようだ。SNSやネットでは知事選をめぐる折田氏の発信のみならず、人となりまでも批判に晒されているのだ。
「折田さんはフランス留学を経て、慶應義塾大学の湘南藤沢キャンパス(SFC)を卒業。外資系銀行に就職した後に、起業した若き経営者です。この他にもセミナー講師や、メディア出演など活動は多岐にわたっていました。
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そんな折田さんはモデル経験もあり、インスタグラムでは高級ブランドのバッグや洋服、アクセサリーなどファッションに関する発信も多数。宿泊先のホテルやグルメなど華やかな投稿が目立っていたこともあり、今回の件をきっかけに掘り起こされてしまっているのです。
折田さんに批判的な人の中には、出身校などの経歴を揶揄したり、折田さんを“楓ちゃん”と呼んだり、“自己顕示欲が強い”“キラキラ女子”と揶揄する声も散見されます」(WEBメディア記者)
だがこうした折田氏への行き過ぎた批判に対して、Xでは諫める声も上がっている。
《斎藤氏に批判的な人は、これに喜々として折田氏の自爆投稿を過剰に揶揄したり「キラキラ女子」などの人格攻撃は控えるべきだと思う》
《折田楓さんに対して、ちゃん付けとかキラキラとか「女にしか言わないような悪口」を並記するのはやめましょうよ。大切なのは性別じゃなくて法に抵触しているかどうかでしょう》
《折田さんがどうなるかは不明だけど、名字ではなく名前にちゃん付けで呼んだり、所持品を揶揄したりというのは彼女がやったこととはまた別ではないでしょうか》
《折田楓がどれほど悪辣であったとしても、「若い女」だからってビジネスパーソンを「ちゃん」付けで呼んで貶めるのは絶対よくない》
《投稿がキラキラしてるとか、指輪がどうとか、関係無くない?? その人をバカにして社会的地位を落としたところで、何のメリットがあんのよ》
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