山本直樹「YOUNG&FINE」が実写映画化され、2025年初夏に東京・新宿武蔵野館で上映される。
【大きな画像をもっと見る】「YOUNG&FINE」は海辺の町で暮らす高校生・灰野勝彦の約1年間を描く青春ストーリー。灰野は同級生の新井玲子と交際しているが、最後の一線は越えられないでいた。そんな中、学校に赴任してきた新米女性教師・伊沢学が、灰野の家に下宿しにやってくる。灰野は伊沢と飲み友達のような微妙な関係になりつつ、新井との一線を越えさせるべく努力し続けて……。
「YOUNG&FINE」の実写映画は、制作プロダクション・レオーネの設立20周年記念企画で制作されるもの。SF作家・半村良の短編小説「となりの宇宙人」も同時に実写映画化され、2本合わせて同時公開される。監督を務めるのは、山本が原作の実写映画「ビリーバーズ」をはじめレオーネで長年助監督として活動してきた小南敏哉。「ビリーバーズ」の監督・脚本を担当した城定秀夫が脚本を手がけ、新原泰佑、向里祐香、新帆ゆきが出演する。
「YOUNG&FINE」と「となりの宇宙人」の実写映画化を企画したプロデューサーからはコメントが到着。「20年という節目のこの年に『制作会社としての存在意義』について考えました。『ずっと助監督として頑張ってくれた人を監督に』『ずっとピンク映画の世界で頑張ってきた人を監督に』まずはこの2つを実現します」と述べた。
なお、12月7日より東京・K’s cinemaで開催される「MOOSIC LAB 2025」では「ビリーバーズ」を上映。「となりの宇宙人」の脚本を手がけるいまおかしんじが監督の「たまもの」も上映される。
■ 久保和明(「YOUNG&FINE」「となりの宇宙人」企画・制作プロデューサー)コメント
お陰様で我々制作会社レオーネは2024年8月に創立20周年を迎えました。奇跡の積み重ねと運もあると思います。しかし、「これだけ一生懸命作っているけど、これは誰が観てくれてるんだろう?」
「Vシネばっかり作ってるから映画制作会社なんて大きな声で名乗れない」という想いが15年以上続いていました。
それでも続けてこられたのは、制作した作品をちゃんと観てくれていた方々が居たということと、やはり撮影現場で目の前の作品に尽くしてくれたスタッフ、キャストが居てくれたからだと思います。20年という節目のこの年に『制作会社としての存在意義』について考えました。
「ずっと助監督として頑張ってくれた人を監督に」
「ずっとピンク映画の世界で頑張ってきた人を監督に」
まずはこの2つを実現します。
「YOUNG&FINE」小南敏也監督
「となりの宇宙人」小関裕次郎監督
ぜひご覧ください。
自主映画を評価されて監督になる道も新たな才能を見逃さないという意味で素晴らしいことだと思いますし、実際に我々も自主映画出身である多くの才能を持った監督と新たな作品を作り続けています。しかし、映画監督になる手段がそれだけになってしまったらどうでしょう? 現場の担い手は居なくなります。
作品はひとりでは作れません。
制作会社として助監督が監督になれる仕組みを途絶えさせてはいけない。
ピンク映画から大きく羽ばたけるという希望はあるべきである。
LEONE For DREAMS
■ 「YOUNG&FINE」
□ スタッフ
監督:小南敏也
原作:山本直樹「YOUNG&FINE」(「漫画アクション」連載)
脚本:城定秀夫
プロデューサー:久保和明
□ キャスト
新原泰佑、向里祐香、新帆ゆき
■ 「となりの宇宙人」
□ スタッフ
監督:小関裕次郎
原作:半村良「となりの宇宙人」(「となりの宇宙人」所収/河出文庫刊)
脚本:いまおかしんじ
プロデューサー:久保和明
□ キャスト
宇野祥平、前田旺志郎、吉村優花、猪塚健