名古屋グランパスは26日、長谷川健太監督の続投を発表した。
1965年9月25日生まれの長谷川氏は現在59歳。清水エスパルス、ガンバ大阪、FC東京を経て、2022年に就任した名古屋グランパスでの3年目となった今シーズンは、これまでのカウンター型から保持型へと舵を切り、“可変システム”への挑戦から始まった。が、開幕節鹿島アントラーズ戦の敗戦を皮切りに、なんと24年ぶりの開幕3連敗と大苦戦。この結果を受けた同指揮官は、第4節柏レイソル戦以降、ボランチを2枚にする昨シーズンまでの形に戻して、勝ち星を取り返すことに成功。上位へと食い込んでいった。
しかしその後は、左CB河面旺成やFW山岸祐也、FWキャスパー・ユンカーら主力選手のケガが相次ぎ、現有戦力の最適解をなかなか見つけられず。夏場には優勝戦線から離脱した他、天皇杯ではJAPANサッカーカレッジに大金星献上の失態を犯した。
一方、ルヴァンカップは柏レイソルとのプレーオフラウンドを制した後、準々決勝のサンフレッチェ広島戦では“勝負師”の辣腕で、PK戦の末に劇的勝利へと導いた。そしてその風に乗って、準決勝で横浜F・マリノスを、決勝戦ではアルビレックス新潟を倒し、“5つ目の輝く星”を獲得。また、過去4回ともタイトルをもたらしたのは、アーセン・ベンゲル、ジョアン・カルロス、ドラガン・ストイコヴィッチ、マッシモ・フィッカデンティとすべて外国籍の指揮官であり、クラブ史上初の“日本人優勝監督”になった。
さらに今シーズンも、“健太チルドレン”が誕生。DF森下龍矢、CB藤井陽也に続き、3人目となったのは、アビスパ福岡から加入したCB三國ケネディエブスだ。開幕節からスタメンで起用すると、加速度的に成長を遂げ、中盤戦頃にはディフェンスリーダーとして台頭。身長193cmに、手足の長さと恵まれた体躯を活かした守備で、強力な外国人FWさえも抑え込む実力を示しており、日本代表入りも現実味を帯びてきいる。
なお、J1リーグは第36節終了時点で11位に。このままでは同体制最低順位でのフィニッシュとなるが、GKランゲラックの有終の美と来シーズンへと弾みをつけるためにも、ラスト2試合を勝利で飾りたいところだ。