チャンピオンズリーグ(CL)・リーグフェーズ第5節が27日に行われ、モナコ(フランス)とベンフィカ(ポルトガル)が対戦した。
ここまでCLではバルセロナ(スペイン)等を破り、3勝1分無敗と堂々たるスタートを切ったモナコ。リーグフェーズの上位争いに名を連ねているなか、今節は本拠地『スタッド・ルイ・ドゥ』に、ここまで2勝2敗の成績を残すベンフィカを迎える。モナコに所属する南野拓実は、CLでは2試合続けてのベンチスタートとなった。
試合は序盤の13分に均衡が破れる。モナコは自陣から繋いで攻撃を組み立てるなか、ピッチ中央付近で前を向いたブリール・エンボロが右サイドへ展開。スペースへ飛び出したヴァンデルソンは自らボックス右まで持ち込んで右足を振り抜くと、シュートはGKアナトリー・トルビンに阻まれたが、こぼれ球をアレクサンドル・ゴロヴィンがマイナスへ折り返し、最後はエリース・ベン・セギルがプッシュ。2次攻撃の質でも高さを見せたモナコが、幸先良く先手を取った。
前半はこのままモナコの1点リードで終了。後半に入ると、立ち上がりの48分に再びスコアが動いた。ベンフィカは自陣でボールを奪ったところから細かいパスを繋いでモナコのハイプレスを剥がし、一気にカウンターへ。ケレム・アクトゥルコールからのサイドチェンジは通らなかったものの、ボールを奪ったカイオ・エンリケのバックパスが短くなると、その隙をヴァンゲリス・パヴリディスが見逃さない。飛び出していたGKラドスワフ・マイェツキをかわして無人のゴールに流し込み、ベンフィカが試合を振り出しに戻した。
同点に追いつかれたモナコを、直後にはアクシデントが襲う。58分、ピッチ中央付近での競り合いの際、オルクン・コクチュに対してのしかかるような形になったウィルフリード・シンゴに、この日2枚目のイエローカードが提示されて退場処分。モナコは1人少ないなかでの戦いを強いられた。
だが、その後の67分に一歩前へ出るゴールを奪ったのはモナコだった。敵陣右サイドから中央へ仕掛けたマグネス・アクリウシェが横へ渡すと、ゴロヴィンを経由して左サイドのクリスチャン・マウィッサにボールが渡る。縦へ仕掛けてマイナスへ折り返すと、最後はスングトゥ・マガッサがダイレクトでミドルシュートを叩き込み、モナコが勝ち越しに成功した。
試合はこのまま終盤に突入したものの、84分にはベンフィカが意地を見せる。敵陣左サイドでアクトゥルコールからのパスを受けたアンヘル・ディ・マリアが左足でアーリークロスを送ると、これが中央へ飛び込んだアルトゥール・カブラウの頭にピタリ。豪快なヘディングシュートでゴールネットを揺らし、再び同点に追いついた。
さらに続く88分には、またもディ・マリアが左足で魔法をかける。右サイド大外の位置でパスを受けたディ・マリアが左足でインスイングのクロスボールを上げると、中央へ飛び込んだゼキ・アムドゥニがヘッドで仕留め、ベンフィカが土壇場で逆転に成功した。
試合はこのままタイムアップ。モナコとしては逃げ切りに失敗する形で、今季CL初黒星を喫している。南野は今季のCLで初めて出番がなかった。一方、ベンフィカはディ・マリアの活躍もあり、CLでは3試合ぶりの白星を飾った。
次節は12月11日に行われ、モナコは敵地でアーセナルと、ベンフィカはホームでボローニャと、それぞれ対戦する。
【スコア】
モナコ 2−3 ベンフィカ
【得点者】
1−0 13分 エリース・ベン・セギル(モナコ)
1−1 48分 ヴァンゲリス・パヴリディス(ベンフィカ)
2−1 67分 スングトゥ・マガッサ(モナコ)
2−2 84分 アルトゥール・カブラウ(ベンフィカ)
2−3 88分 ゼキ・アムドゥニ(ベンフィカ)