「高齢で廃業」店内に放置された犬19匹、ふん尿にまみれ…荒稼ぎしたブリーダー業の末路に「胸が痛い」

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2024年11月28日 08:00  まいどなニュース

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ペットショップオーナーが高齢で廃業、取り残された犬たちを保護(「BeSail_Animal」さん提供、Instagramよりキャプチャ撮影)

「崩壊ペットショップレスキュー
ペットショップオーナーが高齢のため廃業するから犬をどうにかしたいと連絡が入り現場に行くと…想像以上でした」

【写真】廃業した店内には、積み重なったケージにふん尿が垂れ流し状態

ペットショップオーナーが高齢を理由に廃業することになり、飼育していた犬などを保護することになったと、東京の動物保護団体「BeSail_Animal(ビセイル アニマル)」(@rescue_dog_cat)の代表福本美帆さんがInstagramに報告。9月25日夜、犬たちが取り残された現場に足を運ぶと、そこには目を覆いたくなるような光景が広がっていたといいます。

「同行者は、ペット里親会(@petsatooya)の代表と副代表、ボランティアの咲子さん、あゆみさんの4人。入った瞬間にすごいにおいにびっくりしました。足元は泥のような新聞、ふん尿、ごみの蓄積物で埋め尽くされ、それらを踏みながら歩くという感じでした。さらにケージは何段にも積み重ねられており、上の段の子のふん尿が下に垂れ流し状態。狭いケージの中には、汚い毛で全身を覆われた犬たちがほえもせずにじっとしていて…また2、3匹詰め込まれているところもありました」

現場はペットショップ。この店舗の前を通ったことがある人からは「ここはいつもシャッターが閉まっており、犬が中にいるなんて思いもしなかった」と、外からは中の様子が全く分からなかった状態だったとか。福本さんは「今まで警察や保健所に苦情がいかなかったのかと不思議に思うほど、ふん尿やごみなどのにおいが立ち込めていましたが…ずっとシャッターが閉まり、こんな光が全く入らない状況に犬たちが何年もいたかと考えると心が痛かったです。また見るとほとんどがハイシニア犬。こんな年になるまでケージで過ごしていたのかと思うと、さらに胸が締め付けられました」と話します。

ペットショップオーナーやブリーダーが高齢を理由に、飼育放棄する事例相次ぐ

保護されたのは犬19匹とウサギ19羽。「ビセイル アニマル」のところに犬9匹、NPO法人「ペット里親会」が犬10匹、ウサギ全頭を預かることになりました。また現場からレスキュー後、汚く伸び切った毛をまとった犬たちをペット里親会に連れて行って、シャンプーとバリカンでカットするなどしてきれいにしてあげたそうです。

ペットショップオーナーの突然の廃業で飼育放棄となった犬たち。こうした事案のレスキューが相次いでいると、福本さんはこう訴えます。

「ブリーダー業がお金になるということで20年から30年ほど前に始めた人たちが散々荒稼ぎをし、自分たちが高齢になると飼育放棄をするという経緯が多くなっています。そこで、繁殖犬として残った犬たちのレスキューを、私たち保護団体などが担うことに。犬猫をはじめとした動物がきれいなペットショップの『商品』として販売されている裏で、このように苦しんでいる犬猫たちがいるということを知るべきです。そして決して目をそらしてはいけません。各々が知り、考え、購入しないという決断が『繁殖犬』をなくすことになりますので。今後の啓蒙活動に力を入れていきたいと思います」

  ◇  ◇

今回の福本さんの投稿には、たくさんのコメントが寄せられています。

「胸が痛いです 救っていただき本当にありがとうございます」
「酷すぎる こんなところに、何年もいたなんて、、、」
「自分が人間であることが嫌になるくらい悲しいです」
「本当に、耐え難い日々を送ってた命、救ってもらえた奇跡に感謝です」
「何でヒトはこんな酷いことが出来るのか。この子達が当たり前の幸せをこれから取り戻せますように」

(まいどなニュース特約・渡辺 晴子)

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