【記者の目】八村塁とホーバス監督不仲、渡辺雄太が動いた事実は重い 協会が危機感もっていれば

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2024年11月28日 19:32  日刊スポーツ

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会見終了後、トム・ホーバス監督と八村塁について語る渡辺(撮影・横山健太)

<記者の目>



バスケットボールBリーグ1部(B1)千葉ジェッツの渡辺雄太(30)が、日本協会へ不信感を示している八村塁(26=レイカーズ)について言及した。


28日、都内で「りそなグループ B.LEAGUE ALL−STAR GAME WEEKEND 2025 IN FUNABASHI」へ向けた会見に出席後、自ら報道陣へ説明の場を設定。「塁とトム・ホーバス・ヘッドコーチとの関係性が良くなかった。それは事実として実際にある」と認めた上で「臆測が臆測を呼んで、事実とは異なることが報道されている」とし、騒動の発端について説明した。


   ◇   ◇   ◇


渡辺は勇気ある行動を取ったと思う。だからこそ、もっと早く、八村とホーバス監督の関係修復に着手できなかったのだろうか。


日本代表活動に関わる人たちの間では、八村とホーバス監督の不仲は周知の事実だったはずだ。八村は次の監督人選について自分の意見を日本協会(JBA)に伝えており、JBA渡辺事務総長も20日の会見で「日本の将来を八村選手は考えてくれている」と話していた。


昨夏W杯でのホーバス発言の後、JBAは火消しに動いている。しかし、八村の不信感が拭えていないと分かった時点で、両者とコミュニケーションを取れる立場の人間が危機感を持って動くべきだった。少なくとも、ホーバス監督続投を決めた時に、八村本人に丁寧に説明できていれば、八村の対応も違ったものになったと思う。


JBAも八村の代理人を通じて関係修復の働きかけはしていたという。プロスポーツチームに置き換えれば、GM的な立場の人間が動くべき案件だろう。選手である渡辺が異例の行動で事態の収拾に動いた事実は重い。【バスケットボール担当・沢田啓太郎】

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