ヨーロッパリーグ(EL)・リーグフェーズ第5節が28日に行われ、トッテナム(イングランド)とローマ(イタリア)が対戦した。
トッテナムは今季EL開幕から3連勝と好スタートを切ったが、前節はガラタサライ(トルコ)との撃ち合いを落とし、初黒星を喫した。巻き返しを狙う第5節では、ここまで1勝2分1敗と期待されているようなスタートは切れていないイタリアの強豪をホームに迎える。
試合の均衡は立ち上がりの5分に破れる。ピッチ中央でソン・フンミンが残したボールをドミニク・ソランケが拾うと、ここからデヤン・クルゼフスキ、ブレナン・ジョンソンと繋いで、ペドロ・ポロが右サイド深い位置へ侵入。マイナスへの折り返しに飛び込んだパペ・マタル・サールがマッツ・フンメルスに倒され、トッテナムにPKが与えられた。このPKをソン・フンミンが落ち着いてゴール右下に沈め、トッテナムが先手を取った。
対するローマは20分、敵陣左サイドでフリーキックを獲得すると、パウロ・ディバラが左足で正確なボールを蹴り込み、これがボックス内のエヴァン・エンディカの頭にピタリ。狙い澄ましたヘディングシュートがゴールに吸い込まれ、ローマが試合を振り出しに戻した。
勢いに乗るローマは続く22分、ペナルティエリア手前でクアディオ・コネからのパスを受けたディバラが左足で浮き球パスを送ると、ボックス内へ飛び出したステファン・エル・シャーラウィが右足でダイレクトボレーを叩き込む。ローマが逆転したかと思われたが、ここはトッテナムが見事なラインコントロールでオフサイドを取っており、ゴールは認められなかった。
このまま前半の終盤に差し掛かると、トッテナムは33分、左サイドへ飛び出したクルゼフスキが左足でマイナスヘ折り返し、最後はB・ジョンソンが見事に左足でフィニッシュを沈める。トッテナムが勝ち越しに成功すると、その2分後には、ドリブルでボックス左へ侵入したクルゼフスキが自ら左足を振ったが、ここは右ポストに嫌われた。
トッテナムの1点リードで後半へ折り返すと、同点を目指すローマが反撃へ。60分には右サイドからのクロスボールに飛び込んだアンへリーニョがダイレクトで左足を振り抜くも、ボレーシュートはクロスバーに直撃。トッテナムもペドロ・ポロのフリーキックがゴールを脅かすなど、追加点の匂いを漂わせながら試合は終盤へ向かっていく。
トッテナムが1点をリードしたまま後半アディショナルタイムに突入したが、試合はこのままでは終わらなかった。ローマは左コーナーキックからジャンルカ・マンチーニが強烈なボレーシュートを放つも、ここはGKフレイザー・フォースターのビッグセーブに阻まれる。それでも、このプレーで獲得した右コーナーキックのこぼれ球をアレクシス・サーレマーケルスが拾い、外側を駆け上がったアンへリーニョが素早いボールを送ると、最後はフンメルスが押し込む。土壇場でローマが同点に追いついた。
試合はこのままタイムアップ。EL屈指の強豪対決はハイレベルな攻防戦となり、最終的にはドローで終了した。
次節は12月12日に行われ、トッテナムは敵地でレンジャーズ(スコットランド)と、ローマはホームでブラガ(ポルトガル)と、それぞれ対戦する。
【スコア】
トッテナム 2−2 ローマ
【得点者】
1−0 5分 ソン・フンミン(PK/トッテナム)
1−1 20分 エヴァン・エンディカ(ローマ)
2−1 33分 ブレナン・ジョンソン(トッテナム)
2−2 90+1分 マッツ・フンメルス(ローマ)