氷が割れた川で溺れた飼い主を4日間待ち続けた犬(露)

1

2024年11月29日 16:01  Techinsight Japan

  • 限定公開( 1 )

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

Techinsight Japan

ロシア連邦のバシキール自治共和国で24日、氷が張ったウファ川に男性が転落して行方不明になった。飼い犬は事故現場の近くで男性の帰りを待ち続けた(『Вокруг света 「Башкирский Хатико: собака 4 дня ждала утонувшего хозяина на берегу замерзшей реки」(Источник: Кирилл Первов
ロシアで今月24日、氷が張った川を自転車で渡っていた男性が、水中に転落して行方不明になった。男性は4日後に遺体で発見されたが、その4日間、事故現場では飼い犬が男性の帰りを待ち続けていた。ロシアTVネットワーク『РЕН ТВ』などが報じた。

【この記事の他の写真を見る】

ロシア連邦のバシキール自治共和国(現在のバシコルトスタン共和国)の村カライデルで24日、59歳の男性が自転車で氷の張ったウファ川を渡ろうとした。

男性は近道をして対岸に向かったものの、氷の厚さが薄すぎて割れ、水中に転落した。そして岸から100メートルほど流され、転落を目撃した人々が救助を試みたが、男性を引き上げることはできなかった。さらに、救助しようとした1人も水中に落ち、周りにいた人々に助けられて病院に搬送された。

現場には直ちに救助隊が派遣され、エアクッション船で水深7メートル以上の川底の捜索が行われたが、1日目に見つかったのは男性の自転車だけだった。

救急隊によると、捜索1日目、事故現場には溺れた男性の飼い犬“ベルカ(Belka)”が現れ、男性が転落した場所の近くでじっと座り続けていた。男性の親戚がベルカを何度も家に連れて帰ろうとしたものの、ベルカはその場から離れようとしなかった。


捜索が進展したのは4日目の27日のことで、水深9メートルの場所で男性の遺体が発見され、ベルカの目の前で川から引き上げられた。

亡くなった男性はベルカをとても可愛がっており、救助隊はベルカの忠実な行動について次のように語った。

「この4日間、ベルカは事故現場の近くで、忠実かつ献身的に待ち続けた。ベルカは飼い主が戻ってくることを信じて待ったが、奇跡は起きなかった。そして今日、ベルカの目から希望が消えたんだ。」


ベルカはその夜、初めて親戚の男性と一緒に現場を離れた。男性は「ベルカは僕が面倒をみるから安心してほしい」と話したという。

実は亡くなった男性は、7年前の2017年10月、事故があったウファ川のほぼ同じ場所で、妻と友人を亡くした。3人が乗っていたカヤックが転覆し、男性だけが助かっていた。

画像は『Вокруг света 「Башкирский Хатико: собака 4 дня ждала утонувшего хозяина на берегу замерзшей реки」(Источник: Кирилл Первов, и. о. председателя Госкомитета Республики Башкирии по ЧС / T.me)』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

    前日のランキングへ

    ニュース設定