インドで聖なる川として知られるヤムナー川で今月初め、ヒンドゥー教徒の女性たちが沐浴する様子。白い泡で頭を洗う様子が見られた(『Business Today 「‘Is this really happening?’: Netizens surprised after viral video shows woman uses toxic foam in Yamuna as shampoo to wash her hair」』より) インドで聖なる川として知られるヤムナー川で今月初め、ヒンドゥー教徒の女性たちが洗髪する様子が撮影され、物議を醸した。ヤムナー川は全体が有毒な白い泡で覆われており、女性たちはその泡をシャンプーのように使っていた。インドのニュースメディア『Business Today』などが報じた。
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インド北部デリーでは11月5日から8日の4日間、太陽神を崇拝する祭り「チャットプージャ」が開催され、ガンジス川最大の支流ヤムナー川では多くの人が祈りを捧げ、沐浴を行った。
ところがヤムナー川では毎年この時期、白い泡に覆われる状況が続いており、当局は川に入らないよう注意を呼びかけている。
この泡は、工場からの排水や未処理の下水が原因で発生したもので、アンモニアやリン酸塩をはじめとする有害物質が高濃度で含まれている。そのため、専門家は「泡に触れることで、呼吸器や皮膚に深刻な健康被害を及ぼす恐れがある」と警告している。それにもかかわらず、この危険性を軽視して川に入る信者は後を絶たない。
それどころか今年は、この白い泡をシャンプー代わりに使い、ヤムナー川で髪を洗う女性たちの姿が撮影された。この動画がSNSで拡散され、大きな波紋を呼んだ。
サリーを身にまとった女性たちは、膝あたりまで水に浸かり、楽しそうに会話をしながら、バケツを使って髪を洗っていた。その場の雰囲気を映し出すような動画には、次のようなコメントが寄せられた。
「これ、本当に現実の話なの?」
「信じられないほど危険だ。」
「あの泡がシャンプーなわけないのに…。悲しい光景だ。」
「彼女たちは数日後、皮膚科の診察を受けることになるだろう。」
「泡の危険性を教えないといけない。自分たちが直面する可能性がある健康被害に全く気付いていない。胸が張り裂けそうだ。」
「政府の対策が遅すぎる。」
なお今年1月には、
「聖なるガンジス川で身を清めればがんが治る」と信じた家族が、末期がんの息子をガンジス川で沐浴させた 。しかし、男児は水中で意識を失い、そのまま亡くなってしまった。
画像は『Business Today 「‘Is this really happening?’: Netizens surprised after viral video shows woman uses toxic foam in Yamuna as shampoo to wash her hair」』『ZORO X「I’m saying it again, Basic education is necessary for everyone.」』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)