「推しの子」の実写化って難しくね? と思ってたマンガ家がドラマを見た感想は……「イッキ見した」

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2024年12月01日 12:31  ITmedia NEWS

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 Amazonプライムビデオのオリジナルドラマ「推しの子」第1〜6話の配信が、11月28日に始まりました。マンガとアニメが大ヒットした作品の実写化ということで注目度の高い作品。ボクも、配信初日に全話チェックしました。というより、途中で止められず一気に見てしまいました。


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 正直、見る前はかなり不安要素があると思っていました。推しの子は、国民的アイドル・アイの子供で、アイを推していたファンが転生した姿でもあるアクアとルビーが芸能界に入り、アイを殺害した犯人を追う……というのが大まかなストーリーなのですが、芸能界が舞台である本作では、その芸能界のダークな側面もしっかり描いています。マンガの実写化についても取り上げているので、押しの子を実写化したらその内容と比較されるリスクがあると思ったのです。


 また、芸能界のリアルを描きながらも「転生」といったファンタジー要素も含まれる推しの子を実写にする際、そのリアリティライン(リアルとファンタジーの境目)をうまく調整するのが難しいのではないかと思います。あまりにもリアルな部分とファンタジーな部分に落差が生じると、浮いて見えたり、ご都合主義に感じたりするかもしれません。


 しかし、実際に作品を見て、杞憂だったと分かりました。原作の大事な部分は変えないようにしながら、その世界観を実写に落とし込むための工夫がいたるところで見られ、個人的にはかなり好印象です。


 全体的に駆け足で進んでるなとは感じますし、そのために原作をかなり改変しています。でも、その取捨選択には今のところ納得感があります。このまま最後まで行けるのかとか、原作やアニメを知らない人にはどう見えるのかといった心配はありますが、原作の良さはスポイルされていないと思いました。アイ役の齋藤飛鳥さんをはじめ、俳優の皆さんのお芝居も素晴らしく、楽しく見ることができました。


 原作を大事にした上で、ドラマならではの魅力があり、クオリティも高い本作。原作のエピソードにもありましたが、ドラマと原作は別の物ですから、皆さんも原作と違う部分があるからと敬遠せず、是非ドラマならではの良さを楽しんでほしいと願う、雷田サダタローなのでした。


●著者紹介:サダタロー


1998年にテレビ番組「トロイの木馬」出演をきっかけに漫画家デビュー。代表作は「ハダカ侍」(講談社、全6巻)、「ルパンチック」(双葉社、1巻)、「コミックくまモン」(朝日新聞出版、既刊7冊)など。現在、熊本日日新聞他で4コマ漫画「くまモン」を連載中。Pixivはsadataro、Twitterは@sadafrecce。


●連載:サダタローのゆるっと漫画劇場


漫画家のサダタローさんが、世界初の電脳編集者「リモたん」と一緒に話題のアレコレについてゆる〜く語るまんが連載。たぶん週末に掲載します。連載一覧はこちら。過去の連載はこちらからどうぞ。



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