3歳馬5大特別競走の第1回登録が10月25日に締め切られた。昨年はホープフルSを牝馬ながら制したレガレイラが牡馬クラシックにエントリーしていたことが話題になったが、今週末に行われる阪神ジュベナイルフィリーズ(2歳牝・GI・芝1600m)の登録馬では、ビップデイジー(牝2、栗東・松下武士厩舎)とミストレス(牝2、栗東・矢作芳人厩舎)の2頭が牡馬クラシックに登録している。
はじめに3歳馬5大特別競走登録を簡単に説明しよう。通称・クラシック登録と呼ばれるもので例年、第1回が2歳の10月下旬、第2回が1月の下旬、第3回がレースの2週前となっている。登録料は第1回が1万円、第2回が3万円、第3回が36万円。第1・2回に登録しなかった馬をクラシックに出走させる場合、第3回登録時に追加登録料として200万円が必要となる。なお、特別登録料は総額の7割が1着馬、2割が2着馬、1割が3着馬に付加賞として交付される。
多くの牝馬は桜花賞・オークスのみの登録となるため、牡馬クラシックに登録する背景は距離適性や早い段階での能力を見込まれているものとみて、2頭のプロフィールを紹介しよう。ビップデイジーは父サトノダイヤモンド、母ローズベリル、母の父キングカメハメハの血統。近親にはマリアライトやクリソベリル、アロンダイトなど、活躍馬がズラリと並ぶ。ここまで2戦2勝。新馬が直線一気の差し切りなら、紫菊賞は3番手からの抜け出し。ペースや展開は不問のタイプだ。血統的に距離延長は問題なく、2400mまで対応できるだろう。
もう1頭のミストレスは父キズナ、母チェロキーメイドン、母の父Distorted Humorの血統。新潟でのデビュー戦は逃げて1秒差の圧勝。続くアルテミスSでもハナを奪い、1.1/4馬身差の2着に踏ん張った。控えた場合にどうかは未知数だが、馬っぷりが良く、相当なポテンシャルを秘めていることは間違いない。
過去同様のケースでは、直近で22年にシンリョクカとドゥーラの2頭が登録しそれぞれ2着と6着。他にも20年の2着馬サトノレイナス、13年の勝ち馬レッドリヴェールも第1回から登録があった。今年の2頭には今週末の走りはもちろん、来春まで長い目で注目しておきたい。