年末の風物詩、「2024ユーキャン新語・流行語大賞」(現代用語の基礎知識選)。2日、年間大賞に「ふてほど」が選ばれたことが発表されたのだが、SNS上ではこれに疑問符が相次いでいる。
「ふてほど」とは、1月クールに阿部サダヲ主演のドラマ『不適切にもほどがある!』(TBS系)の略称なのだとか。同作は阿部が演じる昭和の体育教師が令和にタイムスリップするというヒューマンコメディで、確かに放送当時は高い評価を受けていた。しかし、この大賞のニュースを聞いた人々はSNS上で、
《これ誰が言ってんの?》
《流行語大賞、ふてほど??なに?初めて聞いた》
《オールドメディアが如何に世間とずれているか、すごくよく分かる》
《過去20年で見ても今回の流行語大賞は選考委員は資格を問われてもおかしくないと思うよ》
などと不満が続出。選考委員の資格はく奪を求める声まで湧き上がってしまう事態となってしまった。ちなみに今年ノミネートされた言葉の中には「カスハラ」「裏金問題」「トクリュウ」「新紙幣」「マイナ保険証一本化」、さらにはロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手の「50-50」も入っていた。
選考委員の高齢化
一体、なぜ世間との“かい離”が起きてしまったのか?
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「選考委員の高齢化も大きい。言語学者の金田一秀穂さんは71歳、女優の室井滋さんは66歳、漫画家のやくみつるさんは65歳、コラムニストの辛酸なめ子さんは50歳、パックンこと芸人のパトリック・ハーランさんは54歳。選考理由として『大手自動車メーカーの認証不正、パーティー券収入の収支報告書不記態など、2024年は不適切事案が目白押しであった』という説明がされていますが、つまりは頻出していた言葉というより、今年を象徴するワードとして推したのでは」(芸能ジャーナリスト)
それにしても、このドラマはそこまで社会現象になったのだろうか?
「確かに『不適切にもほどがある!』は話題になりました。第1話の無料配信総再生数(TVer・TBS FREE)は340万回を突破し、歴代の金曜ドラマ初回トップを更新。地上波の放送終了後から配信された『Netflix』ではTBSの作品史上初となる3週連続1位を獲得するなど、多くの視聴者に好まれたことは確かです」(ドラマウォッチャー)
ほかにも同作は、第61回「ギャラクシー賞」のテレビ部門特別賞、第40回「ATP賞」テレビグランプリ、「東京ドラマアウォード2024」の連続ドラマ部門の優秀賞など高い評価を得ている。大賞も納得のはずなのだが……。
「単純に、この略称は『不適切にも〜』ファンを始め一般にはあまり浸透していなかったのでは。そのために『ふてほど』と聞いても、あのドラマだとすぐに理解できる人が少なかった印象があります。もちろん同作を見ていない人はなおのこと拍子抜けしたのは当然です」(前出のドラマウォッチャー)
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来年の大賞はもう少し我々が日常よく目にしたり、使う言葉であって欲しいものだが……。