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2024年12月03日 23:21 ITmedia PC USER
Intelは12月3日(米国太平洋夏時間、以下同)、デスクトップPC向けの新型GPU「Intel Arc B570 Graphics」「Intel Arc B580 Graphics」を発表した。Arc B580搭載のグラフィックスカードは12月24日から、Arc B570搭載のグラフィックスカードは2025年1月19日から順次発売される予定で、想定価格はArc B570搭載カードが219ドル(約3万2800円)から、Arc B580搭載カードが249ドル(約3万7300円)からとなる。
なお、Arc B580についてはIntel純正カード「Intel Arc B580 Limited Edition」も発売される。
●Arc B570/B580 Graphicsの概要
Intel Arc B570 GraphicsとIntel Arc B580 Graphicsは、共に「Battlemage(バトルメイジ)」というコード名で開発が進められてきたもので、Core Ultra 200Vプロセッサと同じ「Xe2アーキテクチャ」を採用した。ゲーミングスペック的には、1440p(WQHD/2560×1440ピクセル)解像度でのプレイを快適にこなせるような設定になっているという。GPUダイ(SoC)は「BMG-G21」という形式名だ。
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先代(Xeアーキテクチャ)と同様に、Xe2アーキテクチャでも「レンダースライス」というGPUクラスターの数を調整することでパフォーマンス(とスペックのクラス分け)を行っている。
Xe2アーキテクチャのレンダースライスには、Xeコア(GPUコア)とレイトレーシングユニットが4基ずつ搭載されており、いずれも第2世代に進化している。X1コアには1基当たり8基のXVE(Xe Vector Engine)とXMX(Xe Matrix Engine)が搭載されており、AI推論で必要な各種演算を高速に行えるように工夫されている。
BMG-G21の場合、レンダースライスが5基搭載されている。つまり、Xeコアとレイトレーシングユニットは合計20基、XVEとXMXが合計16基搭載されているのだが、Arc B570についてはXeコアを2基停止させることで性能面での差別化を図っている。ゲームクロック(※1)は、Arc B570が最大2500MHz、Arc B580が最大2670MHzとなる。
(※1)ゲーム利用時の最大動作クロック
Arc B570/B580はグラフィックスメモリを比較的多く搭載していることも特徴で、Arc B570は10GB、Arc B580は12GBを備えている。グラフィックスメモリを多く搭載することで、グラフィックスメモリを多用するゲームアプリやAIエンジンにおけるパフォーマンスを改善しており、Intelは「1ドル当たりのパフォーマンスなら『GeForce RTX 4060』や『Radeon RX 7600』よりも優れているシーンも多い」と語る。
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先代アーキテクチャの「Intel Arc A750 Limited Edition」との比較では、Arc B580は1440pのウルトラ(超高画質)設定における平均フレームレートが平均で24%向上するという。GeForce RTX 4060比でも、平均10%改善するそうだ。
メディアエンジンは、AV1/HEVC(H.265)/AVC(H.264)/VP9/X AVC-Hのハードウェアエンコード/デコードに対応している。映像出力は、DisplayPort 2.1×3(UHBR 13.5対応)とHDMI 2.1を備える。接続バスはPCI Express 4.0 x8で、GPU補助電源は8ピン×1が必要となる。
●第2世代「XeSS」はフレーム補間機能と低遅延機能を追加
Arc B570/B580 Graphicsの登場に併せて、Intelの超解像技術「Xe Super Sampling(XeSS)」は、第2世代に進化する。
第2世代では従来からある超解像処理を「XeSS Super Resolution(XeSS-SR)」と再定義した上で、新たにフレーム補間機能「XeSS Frame Generation(XeSS-FG)」が実装された。XeSS-SRとXeSS-FGを組み合わせることで、特にハイエンドなグラフィックスを提供するゲームにおけるフレームレート向上と画質改善を期待できるようになる。
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なお、XeSS-FGについてはアプリ側の対応も必要となる。
これらに加えて、Intelは入力デバイスからの入力から画面出力までの遅延(レイテンシー)を改善する「Xe Low Latency(XeLL)」を導入する。これはレンダリングを事実上GPUに直接投げるようにすることで遅延を縮小していることが特徴で、基本的にはゲーム側にも対応が求められる。
ただし、グラフィックスドライバにもXeLLと同様の機構が組み込まれており、非対応ゲームでも遅延の短縮が可能だ。
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