俳優の岡田将生が主演を務め、中井貴一とタッグを組むテレビ朝日系連続ドラマ『ザ・トラベルナース』(毎週木曜 後9:00)。撮影も終盤に差し掛かってきた中、本作で元地下アイドルの新米ナース・中村柚子を演じている森田望智に、撮影をともにする中で感じた岡田の座長ぶりや、本作で見てほしいポイントについて聞いた。
【場面写真】元アイドルのナースを演じた森田望智――物語も中盤ですが、視聴者や周りの反響はいかがですか。
看護師の皆さんとのやり取りなどは、みんなの個性が出ていて楽しんでもらえているのかなと思います。あと、個人的に見ていても歩さんと静さんの掛け合いがいちファンとして大好きなので、見てくださる方も楽しんでくださっているのを感じています。
――そんなお二人の掛け合いを現場で見られていていかがでしたか。
もう“阿吽の呼吸”という感じです。アドリブなのかセリフなのかわからない空気感の中で演技されているんです。役としても、本人としてもお互いを信頼し合っている感じがすごくリンクしていて、こんなお芝居ができたらすごい楽しいだろうなと思いますし、お芝居のキャッチボールを間近で見られて幸せです。
――朝ドラ『虎に翼』でも共演していた岡田さんと再び共演することになりましたが、座長としての岡田さんはどんな方なのでしょうか。
あったかい雰囲気は変わっていないんですが、『虎に翼』での岡田さんとは何か少しイメージが違ったんです。岡田さんにその変化を聞いたときに「確かに現場ごとに少し変わるかも」とおっしゃっていたので、すごく新鮮でしたし、全然違う岡田さんと共演できたという印象です。
――では今回の現場では、岡田さんのどんな一面を見ることができましたか?
周りのことをすごくよく見ているんだろうなと思いました。私が個人的に悩んでいたシーンがあって、でも誰にも言っていなかったんですけど、岡田さんが察して声をかけてくださったことがあって。言っていないのにピンポイントでここだとなんで分かるんだろうと驚きましたし、私がそのあとすごくやりやすくなるように提案してくれました。
――森田さんのことについてもお伺いしたいのですが、演じた柚子はアイドルから看護師になったことで人生の大きな転機を迎えました。森田さんにとっての転機と言えば、ドラマ『全裸監督』が思い浮かぶのですが、今年で配信からちょうど5年ほどたちます。この5年間で環境が大きく変化していったと思うのですが、森田さんにとってどんな期間になったのでしょうか。
結構必死で、いっぱいいっぱいのことが多かった5年かなと思います。そんな中で多くの人と関わって、お仕事をする姿勢とか、人間としてどう生きていくかっていうことを深く考えるようになりました。自分がどう生きようとしているのかって、役に移っちゃうというか、出てしまうものだなと思うようになって。普段の生活が、結果的にお芝居につながっていくんだなっていうのをすごく感じた5年で、ちゃんと生きなきゃダメだなと改めて気づきました。
――そんな5年間を経て臨んだ『ザ・トラベルナース』ですが、これから物語も終盤に入ります。今後の見どころを教えてください。
柚子ちゃんとしては、最初は人に壁を作っていたんですが、あるきっかけでその壁に少しひびが入っていく様子も描かれていくので、そんな小さな変化を見てほしいなと思います。
また、“働き方”がテーマになっている本作ですが、自分に合った働き方を見つけられるドラマなんじゃないのかなって思います。一概にみんなに当てはまる“いい働き方”って決めつけられないなって考えさせられました。後半もそんな考えさせられるストーリーになっているので、自分は働くうえで何を大事にしたいのかということを考えるきっかけになったらいいなって思います。