日本HPの「HP EliteBook 635 Aero G11」は、約0.99kgの軽量なボディーにAMD Ryzen 8040シリーズのプロセッサを搭載したスタンダードクラスの13.3型ビジネスモバイルPCだ。持ち運びやすさと長時間のバッテリー駆動、快適なパフォーマンスを両立させている。
価格もグッとこなれており、同社の直販サイトで18万7330円〜、CPUをRyzen 5 8640Uにしたモデルなら14万4430円〜となっている。キャンペーンなどによって常に価格は変動しているが、最新PCをこの価格帯で入手できるのはポイントだろう。
今回はRyzen 7 8840Uを採用した上位モデルを入手したので、長期で使って分かったメリット/デメリットを見ていきたい。
●Intel Core UltraからAMD Ryzenに乗り換え
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ことの発端は下の記事でも触れたが、普段持ち歩いているNECパーソナルコンピュータの14型モバイルPC「LAVIE NEXTREME Carbon」(PC-XC950DAG)が不調になり、代打として日本HPの14型モバイルPC「Envy x360 Laptop 14-fc(インテル)」を運よく借りられ、一連のレポートをまとめた。
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そして「Envy x360 Laptop 14-fc(インテル)」の貸し出しが終了し、代わりにやってきたのが今回のHP EliteBook 635 Aero G11だ。現在、同社はPC向けブランドの変更真っ最中であり、本機の行く末も気になるところだが、何より手にして驚くのは本体の軽さだ。
ボディーサイズは約297.3(幅)×211.2(奥行き))×15.1(厚さ)mmとA4用紙とほぼ等しく、重量も公称値で約990g、実測値で967gと軽い。Windows PCではもっと軽いモデルもあるが、やはり1kg未満のノートPCを手にした際の感触はグッとくる。
この点だけをとっても、前に使っていたEnvy x360 Laptop 14-fcの約1.39kgから400g近く軽くなっており、やはりノートPCは軽くてなんぼ、というのを改めて実感する。
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本機の主なスペックは下記の通りだ。
・CPU:Ryzen 7 8840U(8コア16スレッド/最大5.1GHz)
・メモリ:16GB(8GB×2/LPDDR5)
・ストレージ:512GB SSD(PCI Express 4.0接続)
・GPU:AMD Radeon 780M(CPU内蔵)
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・ディスプレイ:13.3型(1920×1200ピクセル/400ニト/アスペクト比16:10)
・ポート類:USB 3.2 Gen 2 Type-C×2(USB PowerDelivery/DisplayPort Alternate Mode対応)、USB Standard-A×2、HDMI出力、3.5mmイヤフォン/マイクジャック
・Webカメラ:約500万画素(Windows Hello対応)
・無線通信:Wi-Fi 6E/Bluetooth 5.3(MediaTek RZ616)
・ボディーサイズ:約297.3(幅)×211.2(奥行き)×15.1(厚さ)mm
・重量:約0.99kg
・バッテリー駆動時間:約11時間30分(MobileMark 25で計測)
・OS:Windows 11 Pro(バージョン23H2)
本機が採用するCPUは8コア16スレッドのAMD Ryzen 7 8840Uだ。アーキテクチャはZen 4で、TSMCの4nmプロセスにて製造されている。最大クロックが5.1GHz、CPU内蔵のGPUコアはRadeon 780Mで、最大16TOPSのNPUも統合する。
16GBのメモリ(LPDDR5)をオンボードで実装し、ストレージはPCI Express対応SSDを512GB搭載している。
ボディーはマグネシウムとアルミニウムを使用した金属製だ。デザインはシンプルで派手さはないが、表面仕上げは良質で、汚れや傷が付きにくい。米軍調達基準であるMIL-STD-810Hに準拠した19項目のテストをクリアしているという頑丈さの裏付けもある。
●実用十分なインタフェースを装備
13.3型の液晶ディスプレイは、アスペクト比16:10の1920×1200ピクセル表示に対応する。最大輝度は400ニトと高めで、数値は明らかでないが視野角は広くて視認性は良く、色域もsRGB比100%だけあって落ち着いている。
パネル表面はノングレア仕様だが実際には半光沢に近く、光沢仕様ほどではないが明るさや角度によっては若干の映り込みを感じる。
標準でCopilotキーを備えており、キートップのサイズも実測で約19(横)×約18(縦)mmと小型ボディーながら広めだ。ただ、Envy x360 Laptop 14-fcと同様に電源ボタンがDeleteキーの左側にあったり、カーソルキーのサイズが小さく、PageUp/PageDownキーも誤爆しやすい位置にあったりするなど、気になるところもある。
小型なモデルながら、インタフェースも実用十分な構成だ。USB 3.2 Gen 2 Type-C端子とUSB 3.2 Gen 1 Standard-A端子を2基ずつ装備し、HDMI出力とヘッドセット端子(ヘッドフォン/マイク兼用)も装備する。USB Type-C端子は、2基とも画面出力(DisplayPort Alternate Mode)とUSB Power Delivery(USB PD)に対応する。
無線LANはWi-Fi 6E(MediaTek RZ616)で、Bluetooth 5.3に対応する。OSはWindows 11 Pro(23H2)だ。
液晶ディスプレイ上部に約500万画素のWebカメラを内蔵し、物理的にレンズを隠すプライバシーシャッターを備える他、顔認証用のIRカメラも統合されている。ただし、指紋認証機能は用意されていない。
ステレオスピーカーは底面にあり、ディスクリートアンプを搭載することで音圧を確保し、ビデオ会議などの会話が痩せすぎることもなく音質もまずまずだ。
次回は、バッテリー回りなど実際に使って分かったこと見ていく予定だ。
(製品協力:日本HP)
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