香港前場:ハンセン1.0%安で続落、上海総合は0.2%上昇

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2024年12月05日 14:01  サーチナ

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サーチナ

 5日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比195.45ポイント(0.99%)安の19547.01ポイントと続落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が67.54ポイント(0.95%)安の7017.46ポイントと5日ぶりに反落した。売買代金は622億9650万香港ドルとなっている(4日前場は629億8490万香港ドル)。
 中国経済の成長鈍化が懸念される流れ。中国共産党機関紙の人民日報は4日の論説記事で、「5%前後」とした今年の経済成長目標について、5%をやや下回っても容認できるとの見解を示している。また、経済協力開発機構(OECD)は4日、2025年の中国経済成長率予測について、前回の4.5%から4.7%に上方修正したが、24年の予測からは鈍化するとの見通しだ。中国の政策動向を見極めたいとするスタンスも強まる。11〜12日の開催が報じられた中央経済工作会議を前に、今週末〜来週初めにも中央政治局会議が開かれる見通しだ。ただ、下値は限定的。中国当局は金融・財政政策を強めるとの期待が根強いほか、米ハイテク株高も支えだ。昨夜の米株市場は、AI(人工知能)産業の拡大期待が強まる中、主要3指数がそろって史上最高値を更新している。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、医療サービス企業の阿里健康信息技術(241/HK)が3.6%安、飲食ポータルサイトの美団(3690/HK)が3.3%安、旅行サイト中国大手の携程集団(9961/HK)が3.0%安と下げが目立った。
 セクター別では、消費関連が安い。美団などのほか、家電の海信家電集団(921/HK)が3.5%、外食の九毛九国際HD(9922/HK)が3.2%、スポーツ用品の李寧(2331/HK)が2.4%、粉ミルクの中国飛鶴(6186/HK)と乳製品の中国蒙牛乳業(2319/HK)がそろって1.8%、米菓・飲料メーカーの中国旺旺HD(151/HK)が1.6%、免税店の中国旅遊集団中免(1880/HK)が1.4%ずつ下落した。
 中国の不動産セクターもさえない。建発国際投資集団(1908/HK)が4.1%安、越秀地産(123/HK)が2.8%安、龍湖集団HD(960/HK)と雅居楽集団HD(3383/HK)がそろって2.4%安で前場取引を終えた。
 半面、スマートフォン関連は高い。丘タイ科技(1478/HK)が7.5%、比亜迪電子(BYDエレク:285/HK)が5.2%、瑞声科技HD(2018/HK)が3.4%、高偉電子(1415/HK)が1.5%ずつ上昇した。電子機器受託製造サービス(EMS)のBYDエレクについては、アップルのタブレット型端末、「iPad(アイパッド)」の組立で30%超を担っていると伝わったことも支援材料となっている。
 一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.16%高の3370.18ポイントで前場取引を終了した。ハイテク株が高い。自動車株、不動産株、軍事関連株、空運株、銀行・証券株なども買われた。半面、資源・素材株は安い。公益株、医薬株、小売株も売られた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)

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