日本を代表するアニメーション監督の一人、神山健治監督のもと、『ロード・オブ・ザ・リング』へつなががる伝説の物語をシリーズ初の長編アニメーションで描いた『ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い』(12月27日公開)のワールドでプレミアイベントが、英ロンドンのオデオン・ラックス・レスター・スクエアで、現地時間3日に開催された。
【画像】神山健治監督やピーター・ジャクソンのソロカット 今月13日の全米公開へ向けて開催された同イベントには、神山監督や製作総指揮のピーター・ジャクソンらをはじめ、オリジナル版のボイスキャストであるブライアン・コックスやガイア・ワイズのほか、実写『ロード・オブ・ザ・リング』キャストでもあり本作に参加しているドミニク・モナハン、ビリー・ボイドが登場。ゲストとして、イアン・マッケラン、ケイト・ブランシェット、アンディ・サーキスなどの実写キャストらも顔をそろえ、レッドカーペットに華を添えた。
神山監督は「これほど大きなプレミアイベントに出席するのが初めてです」と緊張した面持ちで語り、「長編アニメーションですが、実写的な作り方をしている。3D空間上に建造物を再現してカメラのアングルなど構図を決めて制作した。リアリティを感じる映像になっていると思うのでぜひ注目してほしい」と見どころをコメントした。
全米3000館以上、さらに全世界で数万スクリーンに及ぶ拡大公開が決定している本作のプロモーションが各国で始まることについて、神山監督は「この作品に、どんな感想を抱くのか楽しみにしている。3年間にわたって作品制作に取り組んできた。さまざまな挑戦をして、スタッフ全員の想いがこもっている。ぜひ多くの方に楽しんでいただきたいです」と自信をこめて期待を語っていた。
また、製作総指揮のピーター・ジャクソンは完成した作品を観て、「冒頭のシーンから素晴らしかった。そこからストーリーが展開され、ラストに向けての盛り上げまで見入ってしまった」と絶賛。
「20年前に『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』を観た方たちは、“ヘルム峡谷”について知っていると思います。この作品は、ヘルム王のストーリーを描いているだけでなく、なぜ“ヘルム峡谷”と呼ばれることになったのかがわかる。『ロード・オブ・ザ・リング』で重要な部分を、この作品で描くことができたのは、本当に素晴らしいことだと思う」と、自身が手掛けたシリーズとリンクする重要な作品となったことへの喜びを語っていた。
日本のファンに向けて「神山健治監督が手がけた素晴らしい作品を楽しんで下さい。この作品は、数百人もの日本人アニメーション・クリエイターやアーティストたちによって制作されました。彼らの仕事ぶりは、まさに称賛に値します。皆さんがこの作品を愛してくれることを願っています」とメッセージを送っていた。
また、字幕版で偉大なるヘルム王の吹替を務めた名優ブライアン・コックスは神山監督について、「神山健治監督は本当に天才だよ。まだ未完成のドローイングの段階で観た時から、その素晴らしさに圧倒された。その後のアフレコで作品に命が吹き込まれると、目を見張るものがあった。これは初めての経験だったよ。彼のクリエイティビティは、見事だった」と賞賛を送っている。