俳優の駿河太郎、三船美佳がMCを務める、MBSテレビ『住人十色 〜家の数だけある、家族のカタチ〜』(後5:00 ※関西ローカル)の7日放送回では、宇宙船に見立てフルリノベーションした築33年の平屋が登場する。
【番組カット】宇宙船の着陸ハッチをイメージした重厚感のある扉 舞台は愛媛県西条市。住人(アルジ)は、2人の子どもがいる4人家族。夫は建築家で、東京から故郷にUターンし、昨年、新居を構えた。屋根も壁もシルバーのガルバリウム鋼板で覆われたスタイリッシュな平屋は、長いこと空き家だった築33年の古い家を全面改修したものだという。
鉄の板でできた重厚感のある玄関扉を開けると、間仕切り壁を取り払ったひとつながりの大空間が広がる。もともと4部屋ほどあった平屋を柱と梁だけにした状態から改修し、完全なワンルームとして設計した。そんな家の中で目を引くのが、丸い形をした天井の窓。実は、夫が家を作るときに想定したコンセプトが「宇宙船」で、玄関の重い扉も宇宙船の着陸ハッチをイメージしていた。
大阪や東京で暮らしていたアルジ一家。子育てのことを考え、自然豊かな夫の地元へのUターンを決意。憧れだった平屋を中古で手にするが、平屋は建築面積が広くなる分、家の真ん中まで光が届かず暗くなってしまうというデメリットがあった。その対策として一般的にはガラスの天窓を設置するが、直射日光で部屋が暑くなってしまうことも。そこで採用した秘策が、6つの丸い天窓。しかも、アクリルを削り込んで作った「凹レンズ」が入っている。凹レンズには光を拡散する性質があり、小さな窓でも、広範囲に光を採り込める。しかもガラスより断熱性に優れたアクリル製なので、冬も快適。平屋の弱点だけでなく、一般的な天窓の弱点も克服した。そして、丸い天窓や、正方形だった平屋からインスピレーションを得て、「家族を乗せた宇宙船」をテーマにリノベーションした。
リビングの窓は、宇宙船のコックピットをイメージ。大開口からはのどかな風景が望める。窓に採用したのは、ハーフミラーという、いわゆるマジックミラー。日中は外の方が明るいので家の中がほぼ見えず、外の視線が気になることはない。夜は室内の方が明るく丸見えになるので、ロールカーテンをつけている。
ワンルームの家は、洗面スペースや寝室もオープンになってしまう。どうしてもこもりたい時のために、スペースを仕切れるカーテンを設置。カーテンレールは病院用のもので、頑丈に作られている分、開閉がスムーズで静かになっている。
アルジの妻は宇宙船のような家に住んでみて、「日中は外側から見えないという安心感があるので、純粋に景色を楽しんでいますし、景色を日常の中に取り込んで住めていることで、すごく心が豊かになるような感じを覚えてます」と語っている。