ヤクルトは5日、楽天から国内FA権を行使した茂木栄五郎の獲得を発表した。
1993年にFA制度が誕生してから、FA野手の獲得は相川亮二、藤本敦士、大引啓次に続いて4人目だ。
現在と過去では状況が異なり、参考にはならないが、FAで加入した野手の移籍1年目の成績を見ていきたい。相川は08年オフに横浜からFA宣言し、メジャー移籍を目指すもまとまらず、09年1月にヤクルトへFA移籍。これがヤクルトにとって球団史上初めてのFA補強だった。
背番号は『2』を与えられ、開幕スタメンマスクを被ると、オールスターゲームに出場するなど、2年ぶりに規定打席に到達し打率.247、5本塁打、43打点。守っても盗塁阻止率はリーグトップの.400を記録。正捕手として、球団史上初となるクライマックスシリーズ進出に大きく貢献した。
09年オフには阪神から国内FA権を行使した藤本を獲得。開幕スタメンこそ逃したが、翌3月27日の巨人戦で移籍後初安打を放つと、同試合から5試合連続安打と好スタートを切った。ポジションも阪神時代は、リーグ優勝した03年はショートでレギュラーも、鳥谷敬がドラフトで加入して04年以降はセカンドでの出場が多かったが、移籍したヤクルトではショートを任された。移籍1年目は65試合に出場して、打率.230、2本塁打、18打点だった。
大引は14年オフに日本ハムから国内FA権を宣言し、ヤクルトへ移籍。開幕からショートのスタメンで起用されるも、セ・リーグの野球に対応できず4月終了時点で打率.111と苦しんだが、7月に月間打率.350と復調。リーグ優勝を決めた10月2日の阪神戦でも『7番・ショート』でスタメン出場するなど、97試合に出場した。
今季楽天で46試合に出場して、打率.265、1本塁打、8打点だった茂木は、新天地となるヤクルトで来季どんな活躍を見せるか注目だ。
▼移籍1年目の成績
相川亮二
08年:101試 率.255 本7 点22[横浜最終年]
09年:122試 率.247 本5 点43[ヤクルト1年目]
藤本敦士
09年:47試 率.219 本0 点1[阪神最終年]
10年:65試 率.230 本2 点18[ヤクルト1年目]
大引啓次
14年:132試 率.245 本5 点47[日本ハム最終年]
15年: 96試 率.225 本5 点41[ヤクルト1年目]
茂木栄五郎
24年:46試 率.265 本1 点8[楽天最終年]
25年:?[ヤクルト1年目]