6日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前日比35.22ポイント(1.05%)高の3404.08ポイントと続伸した。11月13日以来、約3週ぶりの高値水準を回復している。
前日の好地合いを次ぐ流れ。当局の市場支援スタンスが引き続き好感されている。上場企業の自社株買いを支援するために導入された融資制度について、中国当局が企業寄りの見直しを行ったもよう――と伝わった。金融緩和にも期待感。6日の中国債券市場では、10年債利回りが連日で過去最低水準を更新して推移している。中国人民銀行(中央銀行)は年内に、預金準備率の引き下げなど追加緩和に踏み切るとの見方も強まる状況だ。11〜12日の開催が報じられた中央経済工作会議を前に、今週末〜来週初めにも中央政治局会議が開かれる見通しと伝わっている。会議の内容を見極めたいとして、朝方は上値の重い場面がみられたものの、各主要指数は上げ幅を徐々に広げた。(亜州リサーチ編集部)
金融株が相場けん引。新華人寿保険(601336/SH)が6.7%高、中国人寿保険(601628/SH)が3.8%高、西南証券(600369/SH)が4.5%高、華泰証券(601688/SH)が2.8%高、招商銀行(600036/SH)が2.1%高、江蘇銀行(600919/SH)が1.8%高で引けた。
医薬株も高い。無錫薬明康徳新薬開発(603259/SH)が7.4%、国薬集団薬業(600511/SH)が3.0%、康縁薬業(600557/SH)が2.7%、南京医薬(600713/SH)が2.5%ずつ上昇した。需要拡大の思惑が浮上。中国企業が多く進出するアフリカのコンゴ民主共和国で最近、インフルエンザに似た原因不明の感染症「疾病X(Disease X)」が流行し、140人超が死亡した可能性があると報じられた。外電によると、コンゴではエムポックス(サル痘)の感染も拡大し、医薬品が不足しているという。
不動産株も物色される。華麗家族(600503/SH)と華遠地産(600743/SH)が前日に続きそろってストップ(10.0%)高、緑地HD(600606/SH)が3.7%高、信達地産(600657/SH)が2.9%高で取引を終えた。資源・素材株、インフラ関連株、ハイテク株、公益株、運輸株なども買われている。
半面、自動車株の一角はさえない。上海汽車集団(600104/SH)が2.8%、広州汽車集団(601238/SH)が1.2%、賽力斯集団(601127/SH)が1.1%、北汽藍谷新能源科技(600733/SH)が0.8%ずつ下落した。
外貨建てB株相場は、上海B株指数が2.37ポイント(0.85%)高の279.53ポイント、深センB株指数が6.36ポイント(0.52%)高の1229.50ポイントで終了した。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)