充電式カイロなどに使われているリチウムイオン電池の取扱いについて、消費者庁が注意を呼び掛けています。推奨されていない「非純正」の製品では、事故が多発しています。
“あったかグッズ”に気を付けて リチウムイオン電池による事故高柳光希キャスター:
消費者庁によりますと、2014年4月から2024年9月までの約10年間で、電熱ベストや充電式カイロなどでの事故が68件発生しているということです。そのうち32件がリチウムイオン電池が原因だと言われています。
リチウムイオン電池は熱や衝撃に弱く、誤った扱いをした場合、発煙や発火など火災事故が起こることもあるそうです。そのため推奨されている充電器やバッテリーの使用を心がけることが大切です。
さらに推奨されていない“非純正品”での事故も多発しています。2023年5月、新宿で電動アシスト自転車に搭載していた中国製の“非純正バッテリー”が爆発する事故が起きました。
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NITE(製品評価技術基盤機構)によりますと、2014〜2023年の非純正バッテリーによる事故は235件にも及んでいるということです。
純正品に比べて“コストが低い”反面、“リスクが高い”ことを認識することが非常に大事になってきます。
「純正」「模倣」「互換」どう違う? 浄水カートリッジで“偽物”多発そんな中、浄水カートリッジにも“非純正品”が増えているそうです。
2020年にオンラインショップで模倣品が出回り始め、2021年に急増しました。LIXILでは2023年から浄水カートリッジを公式通販サイトのみでしか購入することができないような対策をとっています。
スタジオに「純正品」「模倣品」「互換品」をご用意しましたがいかがでしょうか。
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山内あゆキャスター:
全部同じものにしか見えません。感触も色も同じです。
日比麻音子キャスター:
ぱっと見ただけではわからないです。
高柳キャスター:
「JF-K22」の一例で模倣品と純正品のパッケージを見ると、電話番号も同じなんです。ただ、一部製品のパッケージを見ると、模倣品には『10秒異常浄水を流して』といった誤字が見られます。
LIXILの担当者は「並べると違いが分かるが模倣品“単体”だけでの見分け方は非常に困難」だと話します。
また「素材も違う」場合もあるそうです。カートリッジの断面を見ると、純正品は『芯材はセラミック・活性炭は“綿状”』になっています。一方、模倣品は『芯材は不織布?のようなもので、活性炭は“粉状”』です。
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日比キャスター:
中身を見ることがないので難しいですね。
高柳キャスター:
LIXILでは2024年11月に浄水カートリッジの「純正品」「模倣品」「互換品」の性能確認試験を行いました。
水道の蛇口にそれぞれのカートリッジを取り付け、流れ出た水道水に塩素に反応する試薬を垂らすと「純正品」はフィルターを通して塩素が取り除かれ、水は無色透明のままでした。しかし、「模倣品」と「互換品」は試薬に反応してピンク色に。偽物では塩素を除去できていないということがわかりました。
塩素が除去しきれていない「模倣品」と「互換品」のカートリッジを使用して問題はないのでしょうか。
LIXILの担当者は「健康被害の報告はないが、模倣品の製造工程が不明なため否定はできない」といいます。
南波雅俊キャスター:
模倣品の使用は犯罪になるのでしょうか。
高柳キャスター:
商品としての条件をクリアしていないので(模倣品の使用は)駄目です。互換品に関しては難しいところで、メーカーが出しているものではないので不透明な部分が多いということや、全く同じパッケージではないので、その点に関しては注意が必要になります。
山内キャスター:
『本物のふりをして販売しているので私達が騙されてしまう』というのが模倣品、互換品は『これも使えますよという売り方をして、純正品ではないことを一応アピールしている。けれども効き目に関してはちょっとわからない』ということですね。
私はカートリッジの定期交換をお願いしています。純正のメーカーから定期的に1年に1回届くのですが、このようにすると模倣品に騙されることはなくなりますよね。
高柳キャスター:
浄水カートリッジの“非純正品”は、大手メーカー7社を中心にアマゾン・ヤフーショッピングなどに出品が急増しているそうです。9月には浄水器協会が偽物に注意するよう緊急の呼びかけを行いました。
日比キャスター:
大手サイトであまりにも安いものは気をつけた方がいいですね。ただ相場がわからないと思いますので公式サイトで確認をしたり、店舗で聞いてみるといったワンアクションが必要ですね。
高柳キャスター:
ECサイトに出ているものに関しては、出品元を確認しメーカーから出ているかどうかを確認してください。