Google、テキスト生成された画像から3Dワールドを生成するAI「Genie 2」を発表/MicrosoftがWindows 11のハードウェア要件緩和を否定 TPM 2.0の重要性を強調

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2024年12月08日 06:11  ITmedia PC USER

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Googleが、テキスト生成された画像から3Dワールドを生成するAIモデル「Genie 2」を発表した

 うっかり見逃していたけれど、ちょっと気になる――そんなニュースを週末に“一気読み”する連載。今回は、12月1日週を中心に公開された主なニュースを一気にチェックしましょう!


【その他の画像】


●Google、テキスト生成された画像から3Dワールドを生成するAI「Genie 2」を発表


 Alphabet子会社のGoogle DeepMindは12月4日(現地時間)、大規模基盤世界モデル「Genie 2」を発表した。テキストプロンプトから生成された単一の画像を用いて、キーボードやマウスから操作できる3Dワールドを生成できる。


 Genie 2は、大規模なビデオデータセットでトレーニングされた自己回帰潜在拡散モデルだ。過去のフレームから次のフレームを予測することで、動画として生成する仕組みとなっている。キーボードとマウスでワールド内を移動できるだけでなく、風船を破裂させたり、ドアを開けたり、爆発物の樽を発射したりするなど、さまざまなオブジェクトの相互作用もモデル化している。


 視界に入らなくなった部分も記憶しており、再び視界に入ったときに正確にレンダリングできる。新しいコンテンツを即座に生成し、最大1分間、一貫した世界を維持できるという。3月に発表したAIエージェント「SIMA」を利用して、生成したワールド内でAIエージェントがキャラクターを操作して動かすことも可能だ。


●MicrosoftがWindows 11のハードウェア要件緩和を否定 TPM 2.0の重要性を強調


 Microsoftは12月4日(現地時間)、Windows 10のサポート終了が近づいてきたことにあわせて、Windows 11の最小システム要件の1つとなっている「Trusted Platform Module」(TPM) 2.0の重要性を改めて強調した。


 TPMは、デバイスにハードウェアレベルのセキュリティサービスを提供する専用チップまたはファームウェアだ。暗号化キーや証明書、パスワード、機密データを安全に保管し、不正アクセスから保護するために使われる。


 乱数の生成やデータの暗号化と復号、デジタル署名の確認などの暗号化操作も担っている。暗号化プロセスをメインCPUから分離させることで、外部からの干渉や操作のリスクを軽減でき、機密情報が潜在的な脅威から保護されるという仕組みだ。


 TPM 2.0をWindowsの将来に向けた譲れない標準として制定することで、セキュリティベンチマークが向上し、現代のデジタル領域における強力なデータ保護に対する高まるニーズに、より適切に対応できるようになると訴えている。


 最近、Windows 10からWindows 11への移行を促すために、Windows 11の必須要件であるTPM 2.0対応を緩和するといううわさが流れていたが、「それはあり得ない」と反論の意味もあるようだ。


●重量が約47kg、価格は100万円超えの「InWin Infinite」発売


 台湾In Win Development(InWin)は11月29日(現地時間)、限定版の第11世代シグネチャシャシー「Infinite」を発売した。欧州ストアでは6776ユーロ(約107万円)だが、こちらは既に売り切れ。米国直販サイトでの価格は5888ドル(約88万4000円)で、執筆時点では残り2台となっている。


 6月に開催されたCOMPUTEX TAIPEI 2024で発表されたもので、PCケースのデザインを「芸術性の驚異的な飛躍で再定義」したというそのケースは、180度曲面ガラスパネルを搭載している。


 完璧なラップアラウンド曲線の実現には、ガラスを反対方向にねじる必要があり、エンジニアリングと技術の卓越した技巧だったという。ガラスの厚みは6mmで、破損を防ぎ安全性を高める保護フィル層が追加されている。


 ガラス曲面の反対側、PCケースの本体となる部分は4mm厚のアルミニウムで、ダイヤモンドカットのエッジとサンドブラストで仕上げられている。フロントインタフェースに設けられたアクセントは、ヘアラインブラシとレーザー刻印されたアイコンを示すものとなっている。


 内部へのアクセスは、ガラスを取り外すのではなく、ボタンを押すだけで電動ヒンジが駆動する仕組みだ。アルミシャシーが円形のヒンジを中心にゆっくりと回転し、垂直から水平に移行して内部にアクセスできるようになる。最大25Kgのハードウェアを移動できるという。なお、PCケース自体の重量は約47Kgで、パッケージの全体重量は約100Kgとなっている。


●Metaが原子力発電施設の開発および運用を担うパートナー組織の募集を開始


 Metaは12月3日(現地時間)、米国の電力網に1〜4GW(ギガワット)の新規原子力発電容量を追加することを目指し、原子力発電事業者を対象とした提案依頼書(RFP)を公開すると発表した。


 Metaは、原子力エネルギーが安定したベースロード電力を提供し、同社のデータセンター(Metaのプラットフォームが動作する物理インフラストラクチャ)とその周辺コミュニティーの両方に電力を供給する電力網の成長ニーズをサポートできるとしている。


 このため、2030年代初頭から米国で1〜4GWの新たな原子力発電能力を追加することを目的に、 小型モジュール炉(SMR)または大型原子炉のいずれかの新しい原子力エネルギー資源の開発機会を持つ、強力なコミュニティー関与/開発/許可および実行の専門知識を持つ開発者を募集する。募集期間は2025年1月3日まで。RFPの提出は2月7日までとなっている。


●ULが3DMarkに「DirectStorage」の機能テストを追加


 UL Solutionsは12月4日(現地時間)、3Dベンチマークソフト「3DMark」に新テスト「DirectStorage」を追加した。DLC「3DMark Storage Benchmark」の無料アップデートとして提供する。


 DirectStorageは、PCIe SSDから直接データをロードしてグラフィックスメモリに展開するMicrosoft提供のWindows PC向けテクノロジーで、ゲームアセットの解凍に、CPU代わりのGPUを使用するGDeflateなどを用いることで、ゲームデータをロードする際のオーバーヘッドを削減し、ロード時間を短縮する。


 しかし、ゲームエンジンはアセットの読み込みに加えて、ジオメトリのレンダリングなど、他の多くのタスクも実行している。よって一般的なゲームシーンでDirectStorageのパフォーマンス上の利点を正確に測定することは困難だった。


 3DMarkに追加されたDirectStorageテストは、アセット管理システムやGPUによって実行されるその他のタスクなどの他の変数の影響を受けず、DirectStorage実装のほぼ最良のシナリオをシミュレートできるという。


●Microsoftが「Microsoft Store」の起動時間短縮など改善をアピール


 Microsoftは12月3日(現地時間)、過去数カ月間に行ってきたWindows版Microsoft Storeの重要なアップデートを紹介する記事を公開した。


 紹介されている主なアップデートは下記の通りだ。


・パフォーマンスの向上:ストアの起動時間は全体で25%短縮され、ダウンロードがハングアップする問題の数も50%削減された。この分野はストアのエクスペリエンスに大きく影響するため、この分野での改善に継続的に取り組んでいるという。


・新しい進行状況インジケーター:ダウンロードおよびインストールの進行状況を通知する方法が再構築された。これは、サイズの大きいアプリをダウンロードするときに特に重要だ。また、誤ってダウンロードをクリックした場合は、製品ページから直接操作をキャンセルすることも可能になった。


・アプリとゲームのカテゴリー:探しているものを絞り込むのに役立つように、アプリとゲームに新しいカテゴリーが導入された。例えば、ゲームページでは、戦略、ロールプレイング、パズル、シミュレーションなどのさまざまなゲームカテゴリーに素早くナビゲートできるようになった。アプリについても、さまざまなカテゴリーを試しているとのこと。


・没入型製品ページ:製品ページ上部に没入型エクスペリエンスを追加する新機能を導入した。トレーラーが用意されているアプリやゲームでは、さまざまなページに移動しながらトレーラーを楽しめる。トレーラーのない製品では、開発者が提供する美しいヒーロー画像が使用される。


・ライブラリページの再設計:インストールされている製品だけでなく、所有している全ての製品を表示するようにデフォルトのフィルターを変更した。探している製品の名前や発行元を見つけるのに役立つ検索バーも追加された。


・新しいアップデートとダウンロードページ:アップデートとダウンロードのリストも、専用のページに移動した。この新しいページには、アクティブなダウンロードまたは保留中のアップデートのリストと、最近のインストールまたはアップデートのリストが表示される。


 この他にも、WebインストーラーのWin32アプリ対応やデザインの更新、検索の推奨事項、ダウンロードページや製品ページからWin32アプリを簡単に更新する方法など、ひっそりと展開してきた改善点が多数あるとしている。



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