明治安田J1リーグ最終節が8日に行われ、アルビレックス新潟はアウェーで浦和レッズと対戦して0−0の引き分け。16位でシーズンを終え、最終節でJ1残留を確定させた。
新潟はこの試合で、DF早川史哉がセンターバックで先発してクリーンシートに貢献した。早川自身は負傷もあり、7月10日の天皇杯 JFA 第104回全日本サッカー選手権大会3回戦以来となる5カ月ぶりの公式戦出場となった。「けがをしてからメンバーこそ入れど、試合には出ていなかったので、この1週間は多少不安な部分もありました。ただ復帰して、いろいろなものに取り組み、自分の中で1日も無駄にしたことがなかった。不安もありながら、出たらやれるという自信もすごくあったので、引き分けは最低限の結果でありますけど、ただ自分たちの力でしっかりと残留を決めたことは自分にとっても、チームにとっても、ものすごく大きいものだったと思います」と、ここまでの道のりを振り返りつつ、結果に一定の満足感を示した。
引き分け以上で自力残留を確定できる試合だったが、「ディフェンスラインは最後、体を張るだけの部分だったので。前線の選手がチームのために汗を流してくれて、体を張ってくれて、それに尽きる」と、チーム全体の守備意識を称えつつ、「僕と舞行龍(ジェームズ)は不用意につり出されることなく、真ん中にどっしりと構えていれば、失点のリスクをより防ぐことができると試合前から話していたので、何度かチャンスは与えてしまいましたけども、しっかりとゼロで抑えられたことは個人も含めてディフェンスとGKの頑張りだったと思います」と、守備陣の出来を誇った。
YBCルヴァンカップでは準優勝という結果を残したものの、リーグ戦は最終節まで残留を確定させられず。「非常に難しいシーズンだった」と振り返った早川は、「日本のトップリーグでやれることは選手として幸せなことですし、これからシーズン移行であったり、いろいろな問題がある中で、新潟がトップリーグにいる意味も感じます」「もっと上を目指してクラブとしても成長していかなければいけないと思えたシーズンでもありました」と続け、残留できたことで来季につなげられるものも多いと説く。
苦しみながらも最後は何とか自力で残留につなげたが、「ゼロで抑える、最少失点、ズルズルいかないこともベースにできれば、さらにもっといいものを見せることができるだろうし、もっといい順位にいけると思うので、つまずいたときにどれだけ早く修正できるか、修正力も問われていると思います」と来季への改善点を挙げ、「今まで見えなかった景色をいろいろな意味で見れたことがすごく大きいです。ただ、自分たちが決勝に行ったからといって安泰ではまったくなくて、残留争いをしているのも事実。ちょっとしたボタンの掛け違いが大きな結果を招いてしまうことは、自分自身も、チームとしても肝に銘じて、やり続けて、目の前の試合に対していい準備をして取り組み続けることは間違いなく自分たちに求められてることだと思います」とまとめ、今季の良かった経験、苦しんだ経験を生かすことが重要だとしている。