「こだわりの食べ方を強制」するのは“グルハラ”!? 年末年始に気をつけたい「〇〇ハラスメント」

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2024年12月09日 11:10  web女性自身

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「創業57年の歴史をもつ、小樽を拠点にしたオルゴール堂。同社の30代男性社員が、“父性(パタニティ)に対するハラスメント”があったとして、680万円の損害賠償を求める裁判を起こしました」(全国紙記者)



この男性は育児のための勤務制限を申し出たところ、降格処分、始末書を提出させられたうえ『育児したいなら退職しろ』と暴言を浴びせられたというーー。



ハラスメント問題は深刻化しており、今年4月に公表された厚生労働省「ハラスメントに関する施策及び現状」によると、企業における発生状況はパワハラが48.2%、セクハラが29.8%、顧客からの迷惑行為であるカスハラが19.5%、妊娠・出産・育児休業にまつわるハラスメントが5.2%だった。



ハラスメント行為の第三者相談機関である、日本ハラスメント協会代表理事の村嵜要さんが語る。



「当協会でも、圧倒的に相談が多いのがパワハラで、セクハラ、マタハラが続きます。近年はさまざまなハラスメントが派生し、細分化してきています。細かすぎるものもあり、やや“ネタ化”しているところもありますが、当協会で認定しているハラスメントは41種類にのぼります」



こうしたハラスメントは、パート先などの職場ばかりでなく、家庭内や年末年始の親族の集まり、友人同士の間でも起こりうることだという。“あなた、それは○○ハラですよ!”と加害者認定されないよう、読者世代で起こりうるハラスメントを厳選してみた。



【家庭内・親戚・友達付き合い】



夫婦間の口げんかで起こりうるのが、正論で相手を追い詰めるロジハラ(ロジカルハラスメント)。



「とても早口でまくしたてる、会話をしても『結論から言ってくれ』『根拠は?』など問い詰めて、自由に話をさせない行為も該当します」(村嵜さん、以下同)



趣味の否定も要注意だ。



「コレクターの夫が集めるフィギュアも、価値がわからない妻から見ればガラクタ同然。でも、つい口走る『お金を使う意味あるの』という言葉は、個性の否定につながるパーハラ(パーソナルハラスメント)にもなりえます。



さらに髪形や服装を『似合っていないね』と繰り返し否定することも嫌悪感を抱かせてしまいます。褒め言葉のつもりで『痩せたね』と発しても、“今まで太っていたということ?”と捉えられる場合もあるので、容姿に対する発言は慎重にしなければなりません」



エンハラ(エンジョイハラスメント)は、子供が就職する50代の親がやりがちだ。



「つい励ますつもりで『仕事は積極的に笑顔でやるもの』『楽しんでやってこそ成果が出る』と言いたくなるものですが、仕事を楽しむことを強要することは苦痛を与えかねません」



親族の集まりでは、お酒を強要するアルハラ(アルコールハラスメント)が起こりやすい。



「コミュニケーションとしてお酒をすすめることは悪くありませんが、一度断られたのに『明日の予定あるの? ないなら飲めるでしょ』としつこく押すのはNGです」



年末年始、親戚同士の会話のネタが尽きると甥っ子、姪っ子にこんな質問をしがち。「彼女、彼氏いるの?」と恋愛事情をしつこく聞いてしまうと、ラブハラ(ラブハラスメント)、未婚者に必要以上に結婚をすすめるのはマリハラ(マリッジハラスメント)、子供がいない夫婦に「子供は作らないの」と聞いてみたりするのは、ニンハラ(妊活ハラスメント)だ。



「孫が欲しいからといって『2人目は?』など、夫婦の事情を考えずに次の妊娠を促すのはフタハラ(2人目ハラスメント)になる可能性があります」



親しい友人であっても、相手が不快に思えばハラスメント行為。“教えたがり”の人はグルハラ(グルメハラスメント)に要注意。



「特に珍しい料理を囲む場や、自分がお店を選んだ場合は、こだわりの食べ方を教えたくなります。焼き肉や鍋料理は、一つの網や鍋を価値観の違う複数人で囲むため、グルハラが起こりやすい環境ともいえます」





■妊婦への親切心…やりすぎると「マタハラ」に



【職場・仕事関係】



妊婦やその夫への嫌がらせは、マタハラ(マタニティハラスメント)やパタハラになるが、ときには親切心から生じることもある。



「おなかが大きい女性に対し、周囲が優しく気を使うことは、職場でもよくある行為。しかし過剰になると“活躍できていない”と傷つけてしまうことがあるのです」



ほかに遭遇機会が多いのはカラハラ(カラオケハラスメント)だろう。



「食事会の2次会でカラオケボックスに行く人も多くいますが、流れで参加しただけであって、歌うのが嫌な人がいます。歌うこと、デュエットを強要したり、『これ、歌って』と相手の意思を確認せずにマイクを差し出すような行為は、一緒に楽しもうという思いであってもトラブルのもとになります」



フキハラ(不機嫌ハラスメント)の経験者も多いはず。



「無意識にため息をついたり、ドアをバタンと閉めるなど、不機嫌で相手を威圧してしまう行為。意識的に相手の注意を引きたいがために、不機嫌をアピールする場合も当てはまります」



職場での会話の中で「週末に○○に旅行に行く」「年末に帰省する」と聞いて、つい「おいしい銘菓があるよね」と返してしまうと、それが“お土産を買え”という圧を与えることも。



「お土産のお菓子を強要するのは、オカハラ(お菓子ハラスメント)になります。買ってきたお土産を、特定の人に分けない行為も該当します」 職場でおとなしい人に積極的に語りかけるのも、気をつけたい。 「人とのコミュニケーションが苦手な人に、必要以上に会話を強要することはコミュハラ(コミュニケーションハラスメント)です」



スメハラ(スメルハラスメント)は、においで相手を不快にさせてしまう行為だが、香水など“いい匂い”でも、それが苦手な人にならば成立してしまう。



接客業をしている人は、客からミスを怒鳴られたり『値段をまけろ』など理不尽な要求をされたりするカスハラに遭遇する機会もあるかもしれない。



「同業者は油断していると加害者になることも。たとえばレジ打ちの経験のある人が、つい他店での買い物の際『トロいわね』と言ってしまうケースもあります」



ここまで紹介してきたようにさまざまなハラスメントがあるが、なんでもかんでも過剰に「ハラスメントだ!」と反応して指摘を繰り返すと、ハラハラ(ハラスメントハラスメント)になってしまう。



ハラスメント包囲網によって、人との距離感が難しくなるばかりだが、カスハラのように、条例によって取り締まるものも出てきた。日ごろの自分のふるまいが○○ハラに触れていないか、一度振り返ってみたほうがよさそうだ。

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このニュースに関するつぶやき

  • なんでもハラスメントになるのは、どうかと思うけど。基本は、決めつけて押し付けないことかな。
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