東洋大学は9日、JリーグとWEリーグへの加入が内定した選手8名の合同会見を行った。
男子サッカー部からは5名、女子サッカー部からは3名がプロへの道に進むことになるが、すでに特別指定選手としてプレーしているアルビレックス新潟加入内定のDF稲村隼翔は、「今年も何度も経験させてもらいましたが、これから毎試合のように熱いサポータ−皆さんの前で戦えることが一番楽しみです」と決意。
大学生活4年間での成長面として、「井上(卓也)監督に指導してもらい、メンタルの部分でサッカーに対しての向き合い方、自分自身をコントロールする力はすごく成長させてもらったと感じています。今まではサッカーに対する思いにムラがあったりしたんですが、明確な目標を定めることで、そこに対して自分がどういったプロセスを経て向かっていくかを、具体的に考えるようになり始めたので、ブレずにやり続けられたのが成長に繋がったと感じています」と、精神面の進歩を挙げ、自身が過去在籍したFC東京U−15深川や、前橋育英高校の同期の活躍が刺激になったと振り返る。
今季はリーグ戦12試合、YBCルヴァンカップに7試合に出場。特にルヴァンカップでは決勝戦にも先発出場を果たすなど、注目を集めた。一方で8日に行われたJ1最終節はインカレ予選ラウンドがあったこともあり、欠場。スタンドからチームの戦いを見守っていたとして、残留決定に「ホッとしています。やっとぐっすり眠れました」と、笑顔で心境を話した。
チームがJ1残留を決めたことで、自身も来季その舞台で戦うことができる。「チームメイトに感謝したいです」と話し、目標と掲げている「A代表に選ばれてワールドカップでプレーすること」への成長のためにも、日本トップリーグでの活躍を誓う。
ルヴァンカップでのチームの勝ち上がりとともに稲村の注目度も日増しに高まっていったが、「サッカー選手なので、ピッチの中で何ができるかをしっかり整理しながら。その整理をしていく中で課題の方が多いですし、ルヴァンで優勝できなかったことや、最終節まで残留争いをしていたところは自分に責任があると思っているので、そういったところで自分のことをコントロールできていたかなと感じています」と自身にベクトルを向けて、惑わされずに集中できていたと話す一方、自身の性格については「周りからよく自信家とは言われます。自分でも大事にしているところではあって、何事も自分が考えたことや自分が行動したことにしっかり責任持って進んでいくことは、小さい頃から親にも教えてもらっていたので、そこは自分の性格」と続け、強気と冷静を備えた選手になっていくことが期待される。
目標の選手像は「オールラウンダーの選手」。「新潟では千葉(和彦)さんや舞行龍(ジェームズ)さん、トミー(トーマス・デン)がいいお手本としていたので、3人のいいところを少しは盗んで、オールラウンダーに近づけたかなと思っています」と、すでに先輩から吸収もできているとし、「僕は攻撃が評価されがちですけど、やっぱりセンターバックとしては失点をしない、チームを勝たせられる選手にならないといけないと思いますし、A代表や海外で活躍する選手は1人で守れる選手が多いので、そういった選手になっていきたい」と飛躍を期している。