アメリカ・ニューヨークの地下鉄で黒人男性の首を絞めて死亡させたとして過失致死などの罪に問われていた元海兵隊員の白人の被告に、無罪の評決が下されました。
この事件は去年5月、ニューヨーク市の地下鉄の車内で大声で叫ぶなどしていた乗客の黒人男性を元海兵隊員のダニエル・ペニー被告が床に押さえつけて、およそ6分間にわたり首を絞め、その後、男性が亡くなったものです。
ペニー被告は過失致死などの罪に問われていましたが、ニューヨーク州の裁判所の陪審は9日、ペニー被告に無罪評決を下しました。
裁判で検察側は「男性を止めるほかの手段を取らず過剰なやり方だった」と訴えた一方、弁護側は「乗客を守るためで、他に方法はなかった」などと主張していました。
死亡した男性の弁護団
「評決に打ちのめされ、怒り、傷ついています。私たち(黒人)の命には価値があると認めるよう、何度も何度も司法制度に求めているのです」
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ペニー被告に対しては、他の乗客を守ったと称賛する声が上がる一方、黒人に対して過剰な暴力を働いたとの批判もあり、今回の無罪評決で人種問題へと発展する懸念が指摘されています。