昔のヴィレヴァンにあった“ちょいグロやアダルトな商品”が消えたワケ。300店舗まわる熱烈ファンが語る

1

2024年12月10日 09:20  女子SPA!

  • 限定公開( 1 )

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

女子SPA!

ヴィレッジヴァンガード ゆめタウン高松店(画像提供:ヴィレヴァン全店まわるひと【非公式】さん/以下同じ)
まるで秘密基地に迷い込んでしまったかのように、足を踏み入れるだけでわくわくする小売店「ヴィレッジヴァンガード」(以下、ヴィレヴァン)。筆者も学生時代は、「こんな商品、だれが買うの?」「こんな商品、なんで置いてあるの?」といったコアな謎商品を見つけるだけでもワクワクしたものです。

そんなサブカルチャー文化を築いてきたヴィレヴァンですが、現在は経営不振にあえいでいます。「大型ショッピングモールへの出店がオリジナリティを薄めた」「昔の方がよかった」など、何かと言われがちなヴィレヴァン。そんな中、「大人になった今こそ、令和のヴィレヴァンが楽しい!」と力説するヴィレヴァンの熱烈ファンがいます。「ヴィレヴァン全店まわるひと【非公式】」(@village_vanvan)さんに、お話を聞きました。

◆親子でも楽しめる場になった令和のヴィレヴァン

――昔と今のヴィレヴァンで、大きく異なる点はどこでしょうか?

ヴィレヴァン全店まわる人【非公式】(以下、ヴィレ全)「最近のヴィレヴァンは、ネットでの販売とポップアップショップ(期間限定の出店)に力を入れています。大型ショッピングモールではポップアップショップが頻繁に展開され、通常の店舗とは異なるコラボレーションブランドや企業の商品が取り扱われています。

例えば『くまのプーさん』や『パウ・パトロール』とコラボしたポップアップショップもありました。くまのプーさんと仲間たちとのんびりした時間を過ごしませんか? というテーマで大人も子どもも楽しめますよね。ポップや商品のラインナップを見るだけでも、十分楽しめると思いますよ。親子で見てもいいですよね」

◆コラボがアツい!「たべっ子どうぶつ」や「プラレール」も

――子どもと一緒に楽しめるのはいいですね。

ヴィレ全「はい。大型ショッピングモールのポップアップショップでいえば、『プラレール』とのコラボもありました。他にもお菓子の『たべっ子どうぶつ』とコラボして、縁日風のイベントもやっていました。

現在は都内でのイベントが多めですが、株主総会では『全国でポップアップショップのイベントを増やしていきたい』と説明がありました。今後は、全国で楽しく遊べる場所が増えていくと思います。

ヴィレヴァンは『遊べる本屋』とコンセプトにもあるように、子連れや家族連れで楽しく遊べる場所にしようとしています。ポップアップショップも楽しいですが、通常の店舗も『行けば何か楽しいものがある』というコンセプトは変わらないと思います。お子さんも楽しめる場所になっているので、ポップアップショップも通常の店舗も、どちらも家族連れで行ってほしいなと思います」

◆ちょっとグロテスクな商品や、アダルトなものはどこへ……?

――ヴィレヴァンは昔のイメージだと、ちょっとグロテスクなものやアダルトなものも置いてあったイメージがあります。

ヴィレ全「たしかにそうですね。でも、大型ショッピングモールに出店したことで、その辺の商品は自主規制で減らしていっているみたいです。

昔は、図書館や街の本屋さんには絶対にない変な本とか、グロテスクな本をヴィレヴァンで見つけるのも醍醐味の一つでしたよね。こんな世界があったんだ……とか。子どもながら、ダメだと思いながら見てはいけないものを見る高揚感と、ヴィレヴァンでしか見られないワクワク感を感じていました。それがだんだんなくなってしまうのは、寂しいなという気持ちも正直あります」

◆意外にも、BLにめちゃくちゃ力を入れている

――女性におすすめのコーナーなどがあれば教えてください。

ヴィレ全「個人的には、ヴィレヴァンのBLコーナーはかなりおすすめです。棚に入りきらないほど、BL本のラインナップが充実しているお店が多いです。書籍の量も多く、ただ本棚を見ているだけでも、店員さんのBLに対する熱量が伝わってきます。

ポップも非常に丁寧で、1冊をじっくり読み込まないと書けないような内容になっています。作品の魅力を1つずつ手書きで書いて貼ってあることも多いです。BLコーナーは店員さんの個性がしっかり出ているので、ぜひチェックしてほしいです。お気に入りの1冊を見つけるのも楽しいと思います」

――ポップを見るだけでも楽しめそうですね!

ヴィレ全「あとは地方のヴィレヴァン限定にはなるのですが、オタクショップでしか取り扱っていないようなレアなキャラクターの商品も充実しています。ソーシャルゲームのキャラクターなどの取り扱いもあるので、自分の好きな世界やキャラクターを店舗で見つけられるかもしれません。昔のヴィレヴァンのように、『こんなものがなんでここに!?』という興奮に出合えると思うので、ぜひチェックしてみてください」

近年は通常店舗以外にも、特設会場などのポップアップショップにも力を入れているヴィレヴァン。一人でも家族でも、年齢や性別も関係なく楽しめそうです。最近ヴィレヴァンに行ってないなという方こそ、ぜひ“令和のヴィレヴァン”に足を運んではいかがでしょうか。

【ヴィレヴァン全店まわるひと【非公式】】
全国に300店舗以上あるヴィレッジヴァンガードを北は北海道、南は沖縄・宮古島まで全店訪問を目指して全国をまわり中。Xにて、訪れた全ての店舗の記録を掲載。X:@village_vanvan
<取材・文/瀧戸詠未 写真提供/ヴィレヴァン全店まわるひと【非公式】>

【瀧戸詠未】
大手教育系会社、出版社勤務を経てフリーランスライターに。教育系・エンタメ系の記事を中心に取材記事を執筆。X:@YlujuzJvzsLUwkB

    前日のランキングへ

    ニュース設定