ホンダが原付き1種(排気量50cc以下)バイクの生産終了を決めた。来年秋の排ガス規制強化への適合は、1種クラスでは採算が合わないと判断した。原付きの代名詞「スーパーカブ」も1種モデルは終了とし、排気量50cc超125cc以下のクラスで続ける。最後の50ccカブには当初予定した2000台の6倍近い約1万1000台の注文が殺到。ホンダはすべてに応え、12日に発売する。
スーパーカブは、創業者の故本田宗一郎氏が開発の指揮を執り、使い勝手にこだわった大衆バイク。ホンダ設立から約10年後の1958年に初代モデルが発売された。シリーズの累計販売は海外モデルも含めて1億台を超え、世界で最も売れたバイクとされる。しかし、2025年11月に適用が始まる国内第4次排ガス規制に1種バイクで対応するのは困難なため、1種すべての生産を同月までに終えることにした。
最終モデル「スーパーカブ50・Final Edition(ファイナル エディション)」は往年の青系の配色で、前部や側面のエンブレムに専用デザインを採用した。
同時発売の特別仕様モデルで、人気キャラクターのロゴを車体にあしらった「スーパーカブ50・HELLO KITTY(ハローキティ)」にも、計画の300台に対し20倍近い約5800台の注文があったという。こちらもすべて納車する。
ホンダが12日に発売する「スーパーカブ50・HELLO KITTY」(同社提供)