フェラーリは、ゼネラルモーターズ(GM)のF1プロジェクト、キャデラックF1チームに、パワーユニット(PU)およびギヤボックスを供給することを、12月10日に発表した。
11月25日、F1は、GM/キャデラックが2026年に11番目のチームとして参戦することを支持することに基本合意したと発表した。GMは将来、エンジンサプライヤーとしての活動も行い、フルワークスチームとして参戦する計画だが、当面は他マニュファクチャラーからパワーユニットの供給を受けることが当初から分かっており、有力候補はフェラーリであるとみられていた。
フェラーリは、GMおよび同社がF1プロジェクトにおいて提携するTWGグローバルと、技術提携契約を締結し、2026年からキャデラックF1チームにパワーユニットとギヤボックスを供給することを明らかにした。
この契約は、キャデラックF1チームがFIAとF1から2026年F1選手権へのエントリーが受理され承認されたという確認を受け取ることが条件とされている。
2024年にフェラーリは、自身のワークスチーム、ハース、キック・ザウバーの3チームにパワーユニットを供給してきたが、2026年にはザウバーがアウディとしての活動をスタートするため、カスタマーチームをひとつ失う見通しとなっていた。キャデラックが2026年からF1参戦をスタートする場合、その空席が埋まることになる。
スクーデリア・フェラーリのフレデリック・バスール代表は「米国でF1の人気が高まっている今、自動車業界で最も尊敬されているブランドのひとつが支援するアメリカンチームがさらにひとつ参戦するのは素晴らしいことだ」と語った。
「そのため、この技術協力の基盤として、当社のパワーユニットとギヤボックスをそのチームに供給できることをうれしく思う。これは、チャンピオンシップにおいて我々が引き続きふたつの“カスタマーチーム”を持つことを意味し、フェラーリの技術開発の面でこれがもたらすあらゆるメリットを享受できる」
キャデラックF1チームのチーム代表グレアム・ロードンは「キャデラックチームのパワーユニットおよびギヤボックスサプライヤーとしてフェラーリと提携し、ふたつの素晴らしい伝統を結び付けられることを非常うれしく思っている」とコメントした。
「ふさわしいパワーユニットパートナーを選択することは、非常に重要なことだ。我々は、フェラーリの情熱、卓越性、さらにメンバーたちの並外れた能力を信頼している」