《貴重な文化財を破損したことを深くお詫びいたします。関係機関の指導に従い、適切に対応してまいります。改めて文化財の保護を徹底し、再発防止に努めます》
12月10日、NHK福岡放送局が国の登録有形文化財を破損したことを明らかにし、冒頭のように謝罪した。
事案が発生したのは福岡県福津市にある「旧上妻家住宅(津屋崎千軒民俗館 藍の家)」で、同局によるとニュース番組のロケで、カメラを支える三脚の一部を誤って窓ガラスに接触させ、1枚を破損したという。
旧上妻家住宅がある一帯は江戸時代から海上交易と塩田で栄え、家が千軒もひしめくように建ち並んでいたことから「津屋崎千軒」と呼ばれており、現在も当時の情緒ある町並みが残っている。
なかでも1901年に建てられた旧上妻家住宅は、建築時の姿そのままで「津屋崎千軒」を今に伝える代表的な建物だ。福津市によると、破損した窓ガラスは遅くても戦前のものだという。
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再発防止を誓ったNHKだが、歴史ある文化財を破損するのは「これが初めてではない」と全国紙の社会部記者は語る。
「今年5月、同局の番組『芸能きわみ堂』でのロケで、国の重要文化財に指定されている香川県琴平町の『旧金毘羅大芝居』で撮影をおこなった際、撮影担当者が花道から客席に転落。升席を仕切る木製の角材の一部を破損させました。昨年4月には、滋賀県東近江市にある重要文化財の百済寺の本堂の廊下で、朝ドラ『ブギウギ』のリハーサル中に床板を長さ10メートルにわたって陥没させています」
これ以前にも、03年に『ゆく年くる年』の中継準備をしていたNHK大阪の委託業者が、奈良県奈良市の東大寺にある国宝の鐘楼に、長さ約3センチのくぎを打ち付けたことが発覚。当時のNHK会長・海老沢勝二氏が「ただ謝るしかない。何と言われようがひたすら頭を下げます」と謝罪する事態となった。
また、22年には世界遺産に指定されている和歌山県の熊野古道の路面の一部が破損していた問題で、NHKが中継局の設備更新のために無許可で土のうを設置したことが明らかに。国史跡は文化財保護法により無許可の現状変更は禁止されており、NHKは《深くおわび致します》と謝罪していた。
Xでは度重なるNHKの“やらかし”に批判が殺到している。
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《またNHKが文化財を破損…。これで何回目?》
《NHK日本の文化財破壊しすぎ》
《またやらかしたのか。NHKのクル一を文化財に近づけるのは危険》
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